いちご白書

●688 いちご白書 1970

 大学生のサイモンはボート部に所属している。同居人チャーリーが部屋に女を連れ込んだことに怒るサイモンだったが、その女性が学生たちが行なっているストライキに参加しろと話す。大学が黒人の子供たちの公園を予備士官訓練所にしようとするのに抗議をするため、学校を占拠しストライキをしていた。

 話を聞いたサイモンは学生が占拠する構内に入る。そこでリンダという女性と出会う。二人は食料係を命じられ、構内を抜け出し食料品店で食料を調達する。サイモンはストライキに参加しつつ、ボート部の練習にも顔を出す。そこで仲間にデモ活動のことを話し、一緒に参加するが、警察に逮捕されてしまう。初犯のためサイモンは解放される。

 サイモンはリンダとストライキのことを話す。サイモンは興味半分でストライキに参加していたが、リンダは真剣に参加していた。お互いに惹かれす二人だったが、ストライキに対する考えが異なるため、リンダはサイモンの元を去ってしまう。

 サイモンはボート部のジョージに殴られ出血するが、それを警察にやられたことにする。しかしそのジョージもストライキに参加するようになる。リンダもサイモンの元に戻ってくる。ジョージが体制派の学生に殴られ骨折、入院する。怒ったサイモンは学校に抗議する。しかし公園でリンダといたサイモンは黒人の若者たちに襲われ、8mmカメラを壊されてしまう。自分たちが応援している黒人に襲われたことでサイモンはストライキの意味のなさを爆発させる。

 大学側が警察や州兵を動員、構内に立てこもる学生たちの排除に乗り出す。学生たちは静かにその時を待つが、警察や州兵は暴力を持って学生たちを構内から引きずり出して行く。

 

 映画のタイトルだけは、有名な歌「いちご白書をもう一度」があり小さい頃から知っており、それが本作のことを示していることも知っていたが、映画そのものは初見。

 

 いわゆる1960年代終わりの学生運動の実態?を描いたものであり、この映画が日本の学生運動にも多大な影響を与えたらしい。歌が大ヒットしたのもその影響だろう。

 ただ、その世代ではない自分にとっては、歴史の一つとしてしか理解できないため、映画の中の主人公たちの思いは正直よくわからない。映画もカメラワークやカット割りが独特で、一見素人が撮影したフィルムのような感じもあり、古さを感じてしまう。

 

 あの時代の経験者には思い出深い一本なのだろうけど、自分の世代には刺さらないかなぁ。