メジャーリーグ

●622 メジャーリーグ 1989

 インディアンスはクリーブランドを地元とするMLBの球団だが、長いこと低迷していた。オーナーが死去しその夫人が新オーナーとなったが、新オーナーはマイアミからの誘いを受け移転を望んでいた。しかし市との契約があり、球団の観客動員が80万を下回らないと移転はできなかったため、球団を弱くし観客数の低下を狙う。そのため、寄せ集めの選手たちを抜擢しシーズンに臨もうとする。

 集められた選手たちは、一癖も二癖もある者ばかり。オープン戦では負け続け、開幕を迎える。シーズンが始まっても思うように勝てず、最下位となる。新オーナーの望みを知らない現場はそれでも頑張り、監督は抑えのリッキーが近眼であることを見抜き、メガネをかけさせることで少しずつ成績は上がっていく。

 そんな時新オーナーの側近が監督に新オーナーの企みを告白。それを聞いた監督は試合前のミーティングで選手たちに事情を説明、選手たちは新オーナーの望みを打ち砕くために勝ち続けることを決意。チームは勝ち続け、首位のヤンキースと同率で並ぶ。そしてヤンキースとの最終戦を迎える。抑えのリッキーは苦手としていたヤンキースの主砲を抑え、その裏見事チームはサヨナラ勝ちをする。

 

 ずいぶん昔に観た記憶はあるが内容は全く忘れていた。ストーリーはマンガにありがちなクズの寄せ集めチームが奮起し強敵に勝ってしまうという展開でわかりやすい。球団のオーナーがチームの低迷を望むというのは新鮮で、そのオーナーが悪役というのもわかりやすい。

 残念だったのは、個性的に描かれたクズな選手たちの成長があまり描かれなかったことか。終盤それぞれが活躍したけれど。

 わかりやすさがウケたのか、続編が作られ貴さんが出演したのが懐かしい。それでも、現在はマンガよりもマンガ的な大谷選手などが活躍し、現実が映画やマンガの世界を超えてしまっているので、こんな成功物語の映画なんかは作りづらいだろうなぁ。