ドラゴン怒りの鉄拳

●630 ドラゴン怒りの鉄拳 1972

 上海で伝説の武闘家ホーが亡くなる。愛弟子チェンは精武館での葬儀に駆けつける。その精武館に日本人鈴木が道場主を務める虹口道場の門弟が通訳とともに訪れ、精武館を挑発するが、師範やチェンは耐える。しかしチェンは単身虹日道場に乗り込み、門弟たちを倒す。それを知った鈴木は精武館へ門弟たちと乗り込み、返り討ちにし、チェンを引き渡すように要求する。

 精武館に戻ったチェンは皆から事情を知らされ、上海から逃げるように言われる。恋人ユアンとの結婚を考えていたチェンは逃げることを拒否するが、師範に言われ了承する。その夜、精武館にいたチェンは物音を聞きつけ屋敷内を探る。すると料理人がホーを毒殺したと聞き、彼らを倒し、街の電柱に吊るす。

 料理人の兄の日本人吉田が鈴木に復讐するように話すが、通訳が警察の力を借りてチェンを探し出すよう提案する。警察が精武館へ行くがチェンの行方はわからなかった。夜、ホーの墓前にいるチェンをユアンが見つける。チェンは通訳がホーの毒殺に関係していたことを知り、変装して虹口道場の様子を探る。

 期日となってもチェンを引き渡さないことに怒った虹口道場の門弟たちは精武館へ殴り込みに行く。その隙にチェンは虹口道場へ乗り込み、客人のロシア人や鈴木を倒す。精武館は殴り込みをかけられ門弟の多くが死亡する。そこへ日本領事とともに警察がやってきてチェンの引き渡しを要求、聞き入れなければ精武館の皆を逮捕すると言い出す。戻ってきたチェンは自ら名乗り出て自首。しかしチェンを待っていたのは、警察の銃口だった。

 

 「燃えよドラゴン」に続いてブルースリーの作品2本目。BS東急松竹で5作品放送するらしいのでこの機会に観ることに。

 「燃えよ〜」でも書いたが、ブルースリーの作品は子供の頃に何度も観ている。ストーリーは単純明快な復讐劇。中国人と日本人の抗争でもある。日本人の描かれ方がひどいこと酷いこと。しかしこれほどの悪役の方が、ブルースリーのカッコ良さが引き立つというもの。

 格闘シーンは相変わらず素晴らしい。加えて本作では、ブルースリーの変装シーンが3つほど(人力車の車夫、新聞売りの老人、電話工事士)観られるのも楽しい。電話工事士が見せるひょうきんな笑顔はこの作品でしか見られないかも。さらにブルースリーのキスシーンも珍しいかも。あぁそう考えると本作は見所がたくさんあるなぁ。

 来週からもまだまだブルースリーの特集が続くらしい。楽しみである。