燃えよドラゴン

●572 燃えよドラゴン 1973

 少林寺を極めたリーは師匠から少林寺の名を汚したかつての門弟ハンを倒すように命じられる。客として来ていたブレイスウェイトからハンが自ら所有する島で3年ごとに武術大会を開き、その時しか姿を現さないと聞かされ、島でのハンの犯罪の証拠を探して欲しいと頼まれる。島には事前にメイリンという女性が侵入捜査をしているとも聞かされる。父から妹がハンのボディガードであるオハラに襲われ追い詰められ自害したと聞かされたリーは大会への参加を決意する。

 島で行われる大会に参加者が集まってくる。借金だらけのローパー、黒人差別を指摘た警察官を倒したウィリアムズなど。参加者たちは歓迎を受ける。リーはメイリン接触に成功するが、メイリンも島の内情は探り切れていなかった。

 大会が始まる。ローパーやウィリアムズが順当に勝ち上がる。その日の夜、リーは密かに部屋から出て島を探索するが、侵入しているところを発見されなんとか部屋に逃げ帰る。外出が禁止されているのに外でトレーニングをしていたウィリアムズがその姿を目撃していた。

 翌日島を内定する人間がいることに気づいたハンは激怒。リーは大会に登場し、妹の仇であるオハラと対決。見事に倒す。ハンはウィリアムズを自分の部屋に呼び前夜のことを聞くが、ウィリアムズは自分以外の人間も外に出ていたとしか答えず、その結果ハンに倒されてしまう。ハンは次にローパーを呼び、島の秘密を見せる。島では麻薬を製造しており、女性たちを麻薬漬けにしていた。さらにウィリアムズの死体を見せ、アメリカでの仕事を手伝うように強要、ローパーは仕方なく受け入れる。

 その夜。リーはまたも島を内定。地下の設備へ侵入し、無線でブレイスウェイトへの連絡に成功する。しかし見つかってしまいハンの手下たちと格闘になる。なんとか手下たちは倒すが部屋に閉じ込められてしまう。

 翌日捕まったリーはローパーとの対決を命じられるが、ローパーが拒否。ハンはローパーの相手にボロと戦うことに。ローパーがボロを倒すとハンは手下たちにローパーとリーを倒すように命じるが、手下たちでは二人に敵わない。逃げるハンを追ってリーはハンの屋敷に。鏡の部屋での勝負となるが見事にリーはハンを倒す。大会会場では、メイリンが逃した囚人たちとハンの手下たちとの激闘が終わっていた。そこへブレイスウェイトたちが駆けつけてくる。

 

 文句なしの名作。子供の頃に観て以来、何度観たことか。しかし今回改めてしっかりと観ていたら、何度も見ていたのは後半のブルースリーの格闘場面ばかりだったことに気づく。

 前半、と言っても全体で約100分の映画の最初の40分程度?、リーを初めとする大会参加者たちのその理由が明かされるが、ほとんど記憶になかったものばかり。そうか、リーは妹を殺されていたのか。

 後半、島に上陸してからは何度も観たストーリー。全体を通してストーリー展開は陳腐なものに思えるが、本作はそれはもうでも良いと言っていい(笑

 リーの格闘シーンの素晴らしいこと。本人のアクションももちろん良いが、終盤上着が破れ裸になっていく過程もしっかりと描かれていたり、あの一世を風靡したヌンチャクを手にする過程も描かれていたり。ラストの鏡の部屋のシーンは圧巻。リーやハンが1枚1枚の鏡に映っていくシーンは何度観てもゾクゾクする。

 今回初めて本作のwikiを読んだが、様々なカンフースターたちが出演していたことを知りビックリ。いつもなら観終わった映画は消去するが、こればかりはそれぞれのスターの出演シーンを再確認せずにはいられない。