めぐり逢い

●058　めぐり逢い　1957

めぐり逢い [ ケイリー・グラント ]

　ニッキーフェランテはアメリカの令嬢ロイスクラークとの結婚が決まる。各国でニュースで読まれるほどのプレイボーイ。彼はアメリカへ向かう船の中でテリーマッケイと知り合う。二人は食事をし仲良くなるが周囲の噂を恐れ会わないようにするが、船内のあちこちで出会ってしまう。

　フランスに寄港する際、祖母を訪ねるニッキーにテリーは同行する。祖母と話をしテリーは祖母に気に入られ、ニッキーが画家を目指していたことを知る。別れの際祖母が引くピアノに合わせテリーは「過ぎしの日の恋」を歌う。

　船に戻ったテリーは祖母の家の美しさに感動し、自分が恋に落ちたことに気づく。なるべく会わないようにしていた二人だったが、他の客から二人の写っている写真が売られていることを聞く。周りの目を気にしないでよくなった二人は最後の夜を楽しむがホールから聞こえて来た「蛍の光」を聞いて我に帰る。

　最後の日の朝、二人は半年後の再会を約束し船を降りる。

　船を降りたニッキーは婚約者とともにTVに出て、結婚は半年後と宣言する。彼とそのTVを見ていたテリーは自分の思いを告白する。その後ニッキーは画家を、テリーは歌手として生きていこうとする。

　そしていよいよ約束の日。二人は約束の場所へ行くが、テリーは事故にあってしまう。事情を知らないニッキーは一日待ったが会えなかった。祖母の死の知らせがあり彼は祖母の家へ行く。祖母からテリーへの贈り物を受け取る。一方テリーは神父の紹介で合唱団の教師となっていた。クリスマスイブ、ニッキーはロイスとバレエを見に行く。会場を去る際、テリーが彼と一緒にいるところと出会う。テリーは歩けなくなっていた。この事実をニッキーには伝えていなかった。

　クリスマスの日、リッキーがテリーの家に訪ねてくる…

　久しぶりにベタなラブストーリーを見た気がする。所々でコメディタッチになるのが楽しい。船を降りる際の顔だけの二人と他の客の演技も。その一方で船内でのキスシーンもこの時代としては見事な見せ方。後半子供達の合唱がしつこく感じたりもするが、歌もこの映画の見せ所の一つだから仕方なしか。最後の会話からのラストシーンへの展開がさすがに上手い。