クレオパトラ

●057 クレオパトラ 1963

  超大作の一言。凄いお金がかかっている。広大なセット、膨大なエキストラ。

 シーザーはローマの内乱でポンペイウスを追ってエジプトに来るが、既にプトレマイオス王によりポンペイウスは斬首されていた。王宮に入ったシーザーにクレオパトラは会いに来て自分を女王にするよう懇願する。

 エジプト軍がせめて来るが返り討地にし、援軍もきてエジプト軍を叩き潰す。一方クレオパトラの暗殺を企てたプトレマウス王の側近を死刑にし、王を追放し、クレオパトラを女王とする。シーザーとクレオパトラは結婚し子供を産む。

 子供を見届け、さらに他でも戦争をしシーザーはやっとローマへ凱旋する。シーザーの戴冠式クレオパトラは息子を連れて現れる。シーザーは自分の肩書を皇帝とするよう元老院に話す。元老院は皇帝を作ることに反対、シーザーの暗殺を計画、実行する。シーザーは殺され、クレオパトラはエジプトへ息子を連れて帰る。

 2年後アントニウスはシーザーの仇を討つ。シーザーの後任オクタビアヌスへ報告をし、彼から今後は一緒に三頭政治をして行くことを求められる。一方でアントニウスは財政難に陥っていた。資金調達のためクレオパトラに会うことに。

 船の中でやっと会い宴が催され、酒を飲んだアントニウスクレオパトラに思いを打ち明け、二人は結ばれる。

 ローマの元老院では、オクタビアヌス派とアントニウス派に分かれていた。ローマからの使いが来てアントニウスはローマに戻る。オクタビアヌスの策略で、その姉とアントニウスは結婚することになる。その知らせを聞いたクレオパトラは怒りに満ちる。

 アントニウスはエジプトに同盟契約の使いを出すが何人出しても断られ、とうとう自分で行くことになる。何とか謁見ができたが、交換条件はローマ帝国の3分の1を差し出せというものだった。その夜二人で密会し、クレオパトラの要求を飲むことをアントニウスは承諾、シーザーの子供をエジプトの王と宣言する。

 アントニウスの態度にオクタビアヌスは民衆が戦争を臨むよう仕掛ける。エジプトでもクレオパトラは戦争を提案するが、側近ソシゲネスが反対しローマへ平和を望んでいることを告げに行く。元老院での議論をうまく誘導したオクタビアヌスはとうとう戦争を宣言、広場にいたソシゲネスを槍で殺す。そしてローマ人同士による戦争がまた始まった。

 しかしアントニウスの戦術を理解しているローマ軍はアントニウスの乗る船を罠にかける。船が炎上したのを見たクレオパトラはエジプトへ船を向ける。それを見たアントニウスは船を降り、クレオパトラの船を追う。

 ローマ軍はエジプトに進行、クレオパトラの元へ和解の条件としてアントニウスを差し出すよう求める。戦場から逃げ出したアントニウスは戦意を喪失していたが、クレオパトラと話をし再度戦うことを選ぶ。クレオパトラは息子を逃亡させ、最後の時に備える。

 アントニウスは少数軍団でローマ軍に立ち向かおうとするが、夜明け前に味方は全員逃亡する。一人でローマ軍と戦おうとするが、誰も戦おうとしない。彼は城に戻りクレオパトラを探すが既にいなかった。絶望した彼は自害しようとして失敗、クレオパトラの待つ墓所へ行く。そして二人の最期の時が来る。

 

 4時間は長いが、これだけのものを見れれば満足かな。若い時に一度見ているはずだけど、今見ると感じ方は違う。権力者の欲望や怖さが目につく。しかしお金のかかった映画はこんなにスゴいのかというのは若い時と同じ感想。