ラストサムライ

●374 ラストサムライ 2003

 オールグレンはアメリカで数々の戦争で戦い抜いた勇者としてウィンチェスター社の銃を宣伝する立場にあったが、自分の意思とは関係なく戦わされ無抵抗の人間を殺したことを後悔していた。彼は日本軍を訓練する仕事を引き受け来日する。

 彼は軍の訓練を始めるが、訓練はままならない。そこへ勝元が鉄道を襲ったとの知らせが入り、勝元を討つため軍を出動させられる。勝元の軍勢に襲われ軍は崩壊、オールグレンは孤軍奮闘するも勝元に捕らえられ、彼の住む村へ。そこで彼は自分が殺した男の妻であるたかの家で暮らすことに。

 勝元の命令で村で半年を過ごすうちに、彼は勝元の生き方に惹かれ、村での生活に馴染み始める。村での祭りが行われた日、村を忍者たちが襲う。オールグレンも村人と共に戦い敵を一蹴する。

 春になり勝元は天皇に呼ばれ東京へ。オールグレンも同行する。勝元は天皇と会い自分の思いを伝える。その後元老院へ出席するが、そこで思いを話す勝元に対し天皇は何も語らず謹慎処分を受ける。オールグレンは何者かに襲われ勝元を助け出すことに。

 村に戻った勝元たちは軍と戦うことを決意。圧倒的戦力を誇り、近代化された武器を持つ軍に勝元たちは戦いを挑むが、全滅してしまう。

 一人生き延びたオールグレンは勝元の刀を持って天皇に謁見する。

 

 ハリウッドが作ったにしては上出来の時代劇、といった感じ。

 トムクルーズ演じる大佐が数多の戦いで精神的にヤラレていたが、勝元たちと暮らすことで平穏な時を過ごすことになる、というストーリーは日本人に受け入れやすい。

 アメリカ人のトムが侍時代を生きている村で過ごすという異文化交流も良い。異文化交流を描いた「レッド・サン」や「ダンス・ウイズ・ウルブス」などより、良く出来ていたと思う。

 10年ぶりぐらいにこの映画を観たが、勝元やオールグレンにモデルがいることは知らなかった。ネットではその点についていろいろと書かれているが、まぁ映画なんだし(笑 「武士道」をアメリカにわかりやすく説明した映画、なのかな。

 ラストの決戦でのエキストラの数は半端ない。CGではない映像の迫力はさすが。トムの殺陣も様になっていたし。福本清三さんが出ていたのもポイントが高い。小雪もホントにキレイだったし。この人はホントこんなちょっと影のある役をやらせたら上手。