地平線から来た男

●734 地平線から来た男 1971

 ラティゴはゴールディとともに列車に乗っていたが、彼女に結婚を迫られていた。ラティゴは結婚から逃げるために、途中停車した駅でこっそりと降りる。そこはパーガトリーという町だった。

 町には男にからかわれたからとペイシェンスという女性が銃をぶっ放している一方、鉱山発掘のためにダイナマイトが常に爆発している町だった。

 ラティゴはホテルに泊まるが、町の有力者バートンはラティゴがエームズが雇った殺し屋だと勘違いする。この町はバートンとエームズが鉱山発掘を巡り争っていた。ラティゴは町でジャグと出会い、金がないという彼に金を恵む。そして彼から医者の居場所を聞く。医者に胸のゴールディの名前が入った刺青を消してくれと頼むが、医者は刺青を消す方法を学ぶのに時間がかかると答え、ラティゴはそれまで町にいることに。

 ラティゴは医者で出会った酒場へ。そこではルーレットが行われていたが、ラディゴはルーレットを毛嫌いしていた。しかし突然病気が再発し、大金をルーレットに賭け負けてしまう。金をなくしたラティゴは女主人がいる酒場に行き、主人であるジェニーに嘘をついて取り入る。

 バートンはラティゴを殺し屋スウィフティだと勘違いしたままだった。商売仇のエームズがスウィフティを雇い自分の仕事を邪魔しようとしていると考えたバートンは、ラティゴを買収しようと考える。

 一方、バートンはエームズの姉アビゲイルと付き合っていた。エームズはそれが面白くなかった。バートンの娘ペイシェンスはNYの大学に行くため、父の商売の邪魔をしようとしているスウィフティを殺そうと、ラティゴの元へやってくるが追い出されてしまう。

 バートンはラティゴを殺し屋スウィフティだと勘違いしたまま5000ドルで買収しようとする。金のないラティゴは、ジャグをスウィフティだと嘘をつき、その金を受け取る。そしてバートンの鉱山の仕事の邪魔をしている男たちをジャグとともに追い払う。しかしラティゴはまたもルーレットに金を賭けて負けてしまう。そんなラティゴにペイシェンスが話しかける。ラティゴが憧れのNY出身だと知ったペイシェンスはラティゴと恋に落ちる。

 そんな二人はバートンがアビゲイルと一緒にいるのを目撃するが、そんなバートンをエームズが捕まえてしまう。ラティゴはその場に行き、スウィフティとともにバートンとエームズの競争を見守ると宣言するが、なぜかエームズは笑っていた。

 エームズは密かにバートンの発掘場にダイナマイトを仕掛け発掘を遅らせようと計画する。ラティゴが酒場に行くとそこにゴールディが訪れていた。ラティゴは言い訳をしようとするがゴールディは怒り出し、店中を巻き込む大乱闘となる。ペイシェンスが店に駆けつけ倒れたラティゴを助けようとするが、胸にあった刺青を見てしまう。

 夜バートンが祭を開く。エームズはその隙にバートンの発掘場を爆破しようとする。そしてラティゴに本物のスウィフティがこの町にやってくると話す。

 偽物だとバレたため、ラティゴは街から逃げようとするが、ジャグはスウィフティと勝負すると言い出す。そして本物のスウィフティがやってくる。ラティゴはジャグを殴って気絶させ自分がスウィフティと勝負することに。しかしラティゴはダイナマイトを積んだ馬に乗るという手段に出る。いよいよ勝負となったとき、ダイナマイトが爆発、スウィフティは自分の足を撃ってしまう。ラティゴが乗っていた馬は爆発で興奮し酒場へ。そこでダイナマイトが爆発するが、鉱山の主脈を掘り当てる。そして爆発によりラティゴの胸の刺青も吹き飛ぶ。

 ラティゴは酒場へ行きまたもルーレットで勝負する。しかし今回はラティゴが勝ち大金を手に入れる。そしてラティゴはペイシェンスと結婚する。

 

 コメディ映画として紹介されているが、そんなに大笑いできる映画でもない(笑

 また「用心棒」や「荒野の用心棒」のパロディとも紹介されているが、見終わってwikiを見るまでそんなことにも気づかなかった(笑

 

 結婚詐欺師とも思える主人公が、結婚相手から逃げた街で凄腕の殺し屋だと勘違いされて…というお話。さらに主人公は無類のルーレット好き。大金を手に入れても全部ルーレットに使ってしまうギャンブル狂としても描かれる。

 ストーリーを真面目に追うのはやめたほうが良い映画。とにかく面白おかしくしようとしているのは伺える。1971年製作ということで、西部劇が落ち目になった頃の作品ぽく、なんとか西部劇で楽しい作品を、といった感じだったのだろう。それでも街が鉱山開発のためにダイナマイトによる爆破が日常茶飯事という設定が、ラストで活かされるとは思わなかった。見所はそのぐらいかなぁ(笑

 

 主演のラティゴ演じるジェームズガードナーは前にも書いたが「ロックフォードの事件メモ」や「大脱走」でよく知った顔。凄腕の殺し屋の偽物にされてしまうラティゴの相棒ジャグを演じるのは、ジャックイーラム。特徴ある顔だと思ったら、先日見た「キャノンボール」で医者を演じていた俳優さんなのね。

 

 それにしてもNHKBS、なんでこんな映画を放送したんだろう(笑

 

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