無宿

●039 無宿 1974

 勝新高倉健が共演した映画。アランドロンの映画をモチーフにしているそう。

 刑務所から出所した二人。健さんは兄貴分の女房を探すが、女郎として既に死んでいた。そ子で健さんに足抜けがしたいと助けを求めた女をたまたま遊びに来ていた勝新と助け出す。健さんと女は兄貴分の墓参りをしたのち、列車に乗り、他の街へ。

 祭りに出くわし人混みに紛れる中で健さんは女とはぐれてしまう。が今度は勝新の子分(山城新伍)と女が出会い、勝新と女が一緒に旅をすることに。二人は健さんを探すために健さんの兄貴分の仇の名前を語り、健さんがその宿を訪れる。が騙されたことを知った健さんは翌朝再び姿を消す。一方勝新と女は女郎屋に捕まる。が勝新の活躍でなんとか逃げる。健さんは兄貴分の仇を見つけるが、勝新が仇に逃げるよう勧める。勝新健さん仲間にしたいためムショに入るようにはしたくなかった。しかし健さんは仇をとりまた姿を消す。

 後半は勝新の宝探しの旅。海を見たいという女を連れて海に沈む財宝を探す。船を直し自ら潜水夫となって海に潜るが女が非力なこともありうまくいかない。そんな中、なぜか健さんが現れる。健さんは元潜水夫ということで探索に力を貸すことに。

 やっとそれらしきものが見つかった時、一台の車が現れる。危険を感じた勝新健さんを置き車に近づくが…。悲しいラストが待っている。

 

 着流しの健さん、カンカン帽の勝新、不思議な女との3人旅、大衆演劇、祭りの風景、大昔の潜水服、海での宝探し。勝新が撮りたかったものなのか。子供みたいな感じもするが、この時二人とも既に40歳前半。もう少し若い二人がやるべき映画ではないか。