愛と喝采の日々

●077 愛と喝采の日々 1977

 元バレエダンサーのディーディーは家族とバレエ公演を見に行く。そこで昔の仲間たちと再会しディーディーの家でダンサーたちとパーティを開く。普通の主婦になったディーディーと未だ現役で踊っているエマ。二人は昔話をしつつ相手の今の状況を羨む。

 翌日ディーディーの娘エミリアは団の練習に参加し、入団しないかと誘われ、NYへ行くことになり、ディーディーも一緒について行く。

 エマは自分のために新作を作るよう振付師に依頼するが、彼はそれを断る。エマはジゼルのプリマも降ろされる。エマは建物の外で待っていたディーディーと会い彼女のアパートへ。

 エミリアはジゼルでデビュー、練習する中でプリンシパルのユーリと恋に落ちるが、ユーリは他の女にも手を出しているのを目撃してしまう。一方ディーディーも昔の男友達から誘われ一夜を共にする。その夜夫から電話がありエミリアがごまかす。

 エミリアはやけになってお酒を飲み本番の舞台で失態を犯す。その夜エミリアはエマの家に泊まりエマの昔話を聞く。

 家に戻ったエミリアはディーディーが許せない。団はガラ公演を行いエミリアの舞台も成功する。公演後のパーティでエミリアを褒め称えるディーディーだったが、エミリアはエマの元へ行ってしまう。エマはその場で団のオーナーから次の新作の演出を依頼される。それは引退勧告と同じだった。

 ディーディーとエマは誰もいないバーで一緒になる。そこで二人は長年の胸のつかえを出し合う…

 

 映画はこの先も少し続くが、ハイライトはこの二人の本音のぶつけ合いのシーン。それまでの伏線的なものもあり、非常に見応えのあるものだった。伝統としてこれからもこれまでも続いてきたバレエ、一方それを演じる人間がスターである時間は限られているという点、芸術に全てを捧げる生き方と人として普通の幸せを手に入れる人生、など製作者の思いが十分伝わってくるシーンだった。

 エマ役の女優さんはどこかで見たことがある人だと思ったら、卒業のミセスロビンソンなのね。一度見たら忘れない顔だよね。