インセプション

●180 インセプション 2010

 コブは人の潜在意識に潜入し、人のアイデアを盗むことができる人間だった。彼の仕事を見込んでサイトーが仕事を依頼する。それはある大企業を潰すこと、近いうちに創業者の息子ロバートが代替わりするが、その息子に企業を潰すよう仕向けるため、インセプションと呼ばれる意識の植え付けをコブに依頼したのだった。

 コブはそれぞれのエキスパートの仲間を集め、ロバートに意識を植え付ける作戦を実行するが…

 

 話が入り組んでいて冒頭から話がわかりにくい。しかし映画の設定そのものが理解できてくると、話に引き込まれる感じ。人の潜在意識に潜り込む=人に夢を見させその夢を共有、その夢の中で相手と自由に行動する、これがコブにはできる。しかも夢の中で夢を見させることで、階層を降りて行くことも可能で、更に深い潜在意識まで探ることができる、ということ。

 ほとんどが夢の中の話のため、突拍子もない場面も多々あり、自由度が高い(笑 アクションシーンがやりたかっただけかと思うシーンも多々ある。しかし話が進むにつれ、コブの亡くなった妻の話の真相が明らかになってきて、面白さが増してくる。見ている側も途中で気づくが、夢の話ならどこまでが夢なのか、今見ている場面は夢なのか現実なのか、ということが、まさにコブの妻に起こる。

 ラスト、飛行機の中でコブが目覚めたシーンでは一瞬アレ?という表情をするが、見ていた自分も同じだった。夢という形を借りた場面転換の多さゆえだろう。

 ホテルで無重力になったシーンは圧巻かも。どうやって撮影したのだろう?