ダーティハリー4

●222 ダーティハリー4 1983

 海岸側の人気のない場所に車が停まっている。中に男女がいて愛し合い始めるが、突然女が男を射殺する。

 キャラハンは裁判所に行く。しかし彼の捕まえた犯人は違法捜査を理由に無罪となってしまう。

 キャラハンはいつもの店でコーヒーを頼む。しかし顔なじみのロレッタはコーヒーに大量の砂糖を入れる。店を出てからそれに気づいたキャラハンは店に戻るが、強盗たちが客から金を奪おうとしていた。彼は犯人たちを射殺する。一人残った犯人に「Go ahead.Make my day」と話しながら銃を向けると、犯人は諦める。

 キャラハンは組織のボススレルキスの孫の結婚式パーティに乗り込み、スレルキスを脅す。すると彼は心臓発作で倒れてしまう。

 キャラハンは冒頭の車の中の射殺死体の現場に呼ばれる。

 車の射殺犯ジェニファーは画家だった。画廊に行き、店主に北へ行くと話す。

 キャラハンは署長に呼ばれスレルキスの件で怒られ、休暇を取るように言われる。

 ジェニファーは病院にいる妹に会いに行く。妹は治療しても何も反応しない状態だと医師に言われる。彼女は男を見つけ撃ち殺したと話す。妹は涙を流す。

 キャラハンは夜一人でいるところを組織の人間に狙われる。しかし返り討ちにする。この件で上司はキャラハンに休暇を取ることを命令する。彼は新しい銃の射撃の訓練をする。そこへ同僚のホラスが現れ、警官を辞めるなと話す。

 ジェニファーは海岸そばの回転木馬の修理を頼まれる。そこは昔妹と一緒にレイプされた場所だった。

 夜車を運転していたキャラハンがまたも組織の人間に襲われ、車に火炎瓶を投げられる。彼は火炎瓶を投げ返し、組織の人間たちの車は海に落ちる。その現場を訪れた上司は休暇を取りやめ、仕事に戻ろうようにキャラハンに言う。しかし命じられたのは、車の中の射殺死体の事件で、被害者の出身地カルフォルニアサンパウロに行くことだった。

 キャラハンはサンパウロに到着早々、強盗事件に出くわす。パトカーの警官が犯人に撃たれところを助け、バイクで逃亡する犯人を老人ホーム用のバスで追いかけ、犯人を捕まえる。しかしサンパウロの署長はキャラハンのやり方を気に入らなかった。

 キャラハンはモテルに帰る。そこにはホラスからのプレゼント、ブルドッグが待っていた。翌日犬と散歩していたキャラハンはジェニファーと出会う。犬のせいでジェニファーは自転車で転んでしまい、キャラハンにしつけをするように言う。

 夜キャラハンは飲みに行く。その店で威勢の良い女レイに絡まれる。女をあしらった後、車中で射殺されたジョージのことを皆に尋ねるが、客たちは皆大笑いするだけだった。

 ジェニファーはまた一人男を狙う。男が一人で海岸で釣りをしているところに行き、レイプのことを話し射殺する。

 キャラハンがモテルに戻ると犬が隣の部屋のドアを嗅いでいた。不審に思った彼は銃を身構える。ドアから出てきた男がキャラハンを撃とうとし彼は返り討ちにする。

 署で署長室に入ったキャラハンは壁にある写真を見る。写っている人間が誰かを警官ベネットに聞く。彼はキャラハンが助けた警官だった。写真に写っているのは署長の友達とレイだった。

 キャラハンは海岸の射殺死体の現場に行くが、署長に邪魔をするなと言われる。

 レイは昔の仲間たちが殺されていることをタイロンに話に行くが、タイロンは相手にしなかった。レイは一番の悪だったミックに連絡をする。

 キャラハンは署長室の写真に海岸で射殺された男クルーガーが写っているのに気づく。そしてベネットにクルーガーのことを調べるように頼む。キャラハンはクルーガーの妹に会いに行くが、歓迎されず情報を得ることができなかった。

 キャラハンは店で偶然ジェニファーを見かける。一緒にビールを飲み、お互いのことを話す。

 ジェニファーはタイロンの家に行き、彼も射殺する。

 キャラハンは署長室に呼ばれ、上司からの電話でサンパウロ署から苦情が出ていると聞かされるが、相手にしなかった。

 レイはミックと会う。仲間が殺されているのは、昔レイプした女性の仕業だと話すが、ミックは待っていれば向かうからやってくると答える。

 キャラハンはタイロンの死体を見つけ、署長に仕事が遅いと文句を言うが、署長は他の仕事もあり忙しいと話す。

 ジェニファーはレイの家に行く。昔レイにパーティに誘われ、それがレイプされた原因だったことを思い出す。ジェニファーが家の様子を探っているとそこへキャラハンが現れる。そしてミックを逮捕し警察に連れて行く。ジェニファーは残ったレイを撃ち殺す。

 夜海岸でキャラハンはジェニファーを見かけ声をかける。そして家まで送って行くが、彼女に誘われ一夜を共にする。その間にミックは釈放されてしまう。夜中キャラハンは起き出し、車庫にレイの家に停まっていた車があることを目撃する。

 釈放されたミックと仲間はキャラハンのモテルに向かう。そこに来たホラスを殺す。キャラハンはレイが殺されているのも発見し、ベネットへ連絡、その際ミックがクルーガー兄弟によって釈放されたことを知る。

 キャラハンはクルーガーの店に行くが、ミックたちに襲われてしまう。ボコボコにされ海に落とされてしまう。

 ジェニファーは署長の家に行く。署長の息子もレイプ犯の一人だった。しかし彼は無反応だった。そこへ署長が現れ、息子は罪の意識に苛まれ、車で壁に突っ込んだと話す。署長は息子とその仲間たちを庇ったことを悔やんでいた。彼はミックたちに脅されていた。ミックにも法の裁きを受けさせると話すが、そこへミックたちが現れる。そして署長を射殺し、ジェニファーを連れて行く。

 ミックたちは昔レイプした場所までジェニファーを連れて行き襲おうとするが、彼女は逃げる。しかし捕まってしまい絶体絶命の時、キャラハンが現れ、彼らを撃ち殺す。警察が到着し、ジェニファーは権利とは何とキャラハンに尋ねる。その時ベネットがミックが持っていた銃をキャラハンに見せに来る。彼は連続殺人で使われた銃だろうと話す。

 

 前作「ダーティハリー3」でも書いたが、このシリーズは全部見ているつもりだったが、この作品は完全に初見だった。ただ「Go ahead.Make my day」はもちろん知っていたが。このセリフが有名になったのは次の5なのかな?

 前作が女性の相棒だったが、今回は犯人が女性、しかも昔レイプされた犯人たちを殺して行く、という同情したくなる犯人像ということで、どう話の結末をつけるのかを興味深く観たが、なるほどね、というオチだった。まぁあのコロンボも犯人に同情し見逃したことがあるからねぇ(笑

 この作品も原題にダーティハリーの文字はない。Sudden Impactが原題だが、何の衝撃のことを言っているのか。キャラハンが使った新しいマグナム?それともジェニファーたちが昔レイプされたこと?うーむ、よくわからない。

 このシリーズは作品ごとに色々賛否があるみたいだけど、これまで観た4作品の中では一番カタルシスを感じられたから、アリかな。最後の遊園地をバックに登場したキャラハンがカッコ良かったし(笑 イーストウッドが自分で監督しているから、一番馴染むのかなぁ。