華麗なるヒコーキ野郎

●072 華麗なるヒコーキ野郎 1975

 1926年ネブラスカ州。ウォルドペッパー(ロバートレッドフォード)は5分5ドルで客を乗せる飛行機乗り。稼いだ金で新機を買い、曲芸をやることを望んでいる。彼は第一次世界大戦でドイツのケスラーと一度戦っていた。

 ある日彼のテリトリーにアクセルオルソンが同じ飛行機乗せをやりに来たため、彼はその車輪を外し飛ばせ、池に不時着させる。その後映画館で知り合った女と酒を飲んでいるとその店にアクセルが現れる。アクセルはウォルドが話すケスラーの話はウソで別の人の話だと女に話す。

 彼はケスラーの空中ショーを見に行く。そこで彼の友エズラは単葉機を作る計画を話す。エズラは単葉機ならケスラーに勝てるが、まだエンジンが買えていないという。彼は金をエズラに渡し残金もなんとかすると伝える。

 アクセルは自機が故障し修理に1ヶ月かかるのでペッパーに飛行機を貸すように要求する。二人は車から飛行機へ乗り移る技を考え、練習するが失敗し、ペッパーは大怪我をする。エズラの妹モードはその姿をみて心配する。

 エズラの飛行機は形が出来上がる。ペッパーとアクセルは複葉機で翼の上を歩く技を練習し、ペッパーが翼の上に立つことに成功するが、すでに他の人がやっているので空中ショーでは今ひとつ人気がない。新しい出し物として女性が翼に立つ案を考え、リハをするが翼の上で固まってしまい着陸できなくなる。ペッパーが別の飛行機から女性の飛行機に乗り移り助けようとしたが、女性は手を離した瞬間に落下してしまう。この事故により商務省、民間航空局から興行中止、興行には免許が必要だと言い渡される。

 次の地域のショーでは、単葉機が出来上がるが、航空局からの許可が降りずペッパーは飛べない。代わりにエズラが飛び、逆宙返りに挑むが失敗、墜落する。墜落後エズラはまだ生きていたが、観客のタバコによる火災で焼け死んでしまう。怒ったペッパーは飛行機に乗り、エズラの周りに集まっていた観客を蹴散らし、会場をめちゃくちゃにする。その後、ペッパーは航空局のニュートから永久に飛ぶ資格を剥奪されたこと、ケスラーが先週逆宙返りを成功させたことを聞く。

 ペッパーは団長に再雇用を頼むが、あっさり断られる。そこでアクセルがハリウッドで働いていることを聞き、ハリウッドへ。アクセルは航空機パイロットに転職を考えていた。ペッパーは偽名でスタントマンとして働くが、そこではケスラーの映画を撮影しており、ペッパーはケスラー本人と会う。ペッパーは本名を名乗り話をする。すると空中戦のケスラー役にケスラーの推薦でペッパーが採用される。撮影は見事に成功する。二人はご機嫌で帰宅するが、そこにはニュートが待っていた。翌日ケスラーの撮影を見に行くつもりだと話す。翌日、ペッパーはケスラー本人と空中戦撮影を行う。そこでは銃撃戦こそないが、二人の真剣勝負が始まるのだった…

 

 空に見せられた男たちの物語といったところか。作られた時代、舞台となる時代があまりに古いためよくわからないが、当時は飛行機や空に対する憧れがもっと強かったんだろうと思う。

 スティングのコンビが作っているので、ストーリー展開は無駄がなくテンポも良い。ただ空に見せられた男たちに共感するというのが自分にはないのでちょっと感動は薄かったかも。