馬上の男

●087 馬上の男 1951

 牧場主のオーウェンとローリーは周りの誰もが結婚すると思っていたが、ローリーは大牧場主のアイシャムと結婚する。ローリーは放浪癖のあるオーウェンを見限り、良い生活を求めた。しかしアイシャムは独占欲の強い人間で、隣と共用していた池を独占するため隣の牧場を買い取るような男だったため、ローリーがオーウェンにまだ惹かれているのを苦々しく思い、部下にオーウェンに嫌がらせをするように仕向ける。

 牛の運搬をしていたオーウェンたちは、アイシャム一家に夜襲をかけられる。馬車と牛は暴走するのをなんとか食い止めるが、騒動の中でオーウェンの仲間が一人打たれ死亡する。打たれた男の兄が街の酒場に行き仇を取る。翌日オーウェンは街で見かけたアイシャムに宣戦布告をし、アイシャムも受けて立つ。

 夜ローリーがオーウェンを訪ねてくる。自分のせいで人が死ぬかもしれないと感じた彼女はオーウェンに土地を売って一緒に逃げないか持ちかけ、明日の夜もう一度来ると言い残して去る。それをアイシャム一家の者に見られていた。牛の様子を見に行っていた殺された男の兄ジョージが撃たれて戻って来て死んでしまう。

 翌朝オーウェンはアイシャム一家の元を襲撃し、犯人を差し出すように話すが、運悪くアイシャムの仲間たちが帰って来たため逃げる。しかし追ってがオーウェン家に来てしまい彼は負傷してしまう。銃声を聞きつけたローリーの友ナンが駆けつけたため、アイシャム一家は逃げ出す。オーウェンはナンの家で治療してもらい、二人は山へ逃げる。アイシャム一家は総出でオーウェンを探し始める。またローリーはアイシャムに愛想を尽かし家を出る。アイシャム一家の一人でナンに惚れていた男ヒューが一人でナンの跡を追い山まで来る。オーウェンと殴り合いになり彼は一家の元へ逃げ帰るが、言葉の誤解からアイシャムはオーウェンがローリーと山へ逃げていると勘違いし、ヒューを撃ち殺す。

 仲間と一緒になったオーウェンを見たナンは一人家に戻る。オーウェンはアイシャム一家を襲うのをやめ、一家の一人をおびき出し、兄弟を殺した犯人を聞き出す。その際アイシャムがヒューを殺したことも聞き街へ行く。それに気づいたアイシャムたちは街へ先廻りする。そこへオーウェンたちも到着する…

 

 

 全く名前も知らなかった映画。短めの作品だが、まさにこれぞ西部劇っていう感じの映画。主人公に二人の女が絡んで来るし。牛の運搬が邪魔されるなんてまさに西部劇での定番エピソードだし。

 しかし途中の山での殴り合いシーンや意外にシリアスな場面が続く中で唯一笑いのシーンとなっていたメキシコ人の帽子に関するエピソードがエンドタイトルにかぶるなど、意外としっかりとした作りの作品だった。