オデッサ・ファイル

●100 オデッサ・ファイル 1974

 1963年イスラエルにて。エジプトによるイスラエルへの化学兵器攻撃が行われる、その開発はオデッサによるもので最終段階に入ったとの情報を得て、その開発はドイツで行われているとのこと。オデッサとは、元ナチ親衛隊による組織。

 ハンブルグにて。フリーの記者ピーターはケネディ大統領暗殺の日に、老人がガス自殺した事件に立ち会う。彼は翌日知り合いの刑事カールから老人の遺品の読み物を渡される。老人の名はソロモンタウバー。ナチによる迫害の記憶、ユダヤ人収容所とその所長ロシュマン大尉の残虐性について綴っていた。彼は妻を収容所で殺されており、ロシュマンのことを書き残すために生きていた。

 遺品を読み終えたピーターはロシュマンの生死を確認し特ダネにしようと新聞社に持ちかけるが、断られる。彼は単独で調べ始める。老人の友達を見つけ老人のことを聞く。彼は3週間前ロシュマンをハンブルグで見かけ警察に連絡したが証拠がないと言われ自殺したと聞く。オデッサの名前も聞く。

 彼はカールにオデッサのことを聞きに行くが、カールはオデッサに関わるなと忠告する。彼は検事局に行くがここでもロシュマンに関わるなと止められる。そこでパーティの招待状を見てパーティに参加する。パーティは旧ドイツ軍の旧友会だった。将軍がスピーチする姿を写真撮影したところ、彼は連れ出されボコられる。

 彼は翌日恋人と買い物で出かけるが、帰りの駅で後ろから突き飛ばされ線路に落ちるが危うく難を逃れる。

 彼はビーゼンタールに会いにウィーンへ。しかし彼の住所がわからず、カールに助けを求める。その電話を聞いていた警察官が情報を売る。ピーターはビーゼンタールからオデッサについて聞く。元ナチ親衛隊で敗戦直前に金塊などを持ち出し別身分を持ち、世界に散らばっている。その中心はドイツで警察にもいると教えられる。またオデッサにより逃げた人間は別名義のパスポートを持っているので、偽造書類を作成する人間を追えばロシュマンに近づけると聞き、写真ももらう。

 ホテルに戻ったピーターをシュミット博士が待っていた。彼もロシュマンについて調べるのをやめろと警告する。ホテルを出るとピーターは男たちに拉致される。一方組織もピーターの行方を追っており、殺し屋を差し向ける。ピーターの恋人が狙われるが危機一髪で通りかかった車に助けられる。しかし運転していたのは、オデッサの警官だった。

 ピーターを拉致した男たちはイスラエルの秘密工作員だった。彼らはピーターにオデッサに潜入捜査するよう話し、彼も了承する。訓練をし、変装を施し、彼はオデッサに侵入する。試験に合格し、偽造書類作成者を紹介される。駅で恋人に電話をしミュンヘン駅にいることがオデッサの警官にバレる。ピーターは偽造作成者と会うが、写真屋がいないため作成は週明けになると告げられ、ホテルへ行く。しかし夜中に呼び出される。組織の殺し屋が作成者の家に来たためだった。ピーターは警戒し作成者の家廻りを調べると、家の中に殺し屋を見つける。彼は2階から侵入すると作成者の母親を見つける。彼女は彼を神父と勘違いし、息子を守ってくれと話す。オデッサに殺されないためのファイルがあること、それは金庫にあり、番号は電話番号の下4桁だと話す。彼は1階で待っている殺し屋と格闘になり、なんとかやっつける。その後金庫を開けファイルを見つけ出す。ロシュマンは現在キーフェルと名乗っていた。

 ピーターは殺し屋の車で駅に向かう。コインロッカーにファイルを隠し、恋人に電話をする。その後彼女はオデッサの警官を部屋に閉じ込める。

 ピーターは工作員たちに会い、ファイルは後日届くようにしてある、ロシュマンは自分が追うので服や金を返すように話す。その後ホテルに恋人を呼び、全てを話す。そしてキーフェル電子の見本市へ行く。もし戻らなければ、コインロッカーの中のファイルをビーゼンタールに渡すよう恋人に頼む。

 見本市でロシュマンを見たピーターは彼の屋敷までつけ、侵入する。そしてロシュマンと対峙する…

 

 

 1日に2本、それもフレデリックフォーサイスもの。ちょっと疲れた。

 ジャッカルの日と異なり、こちらはピーターが命を狙われる前半と、オデッサに侵入する後半、どちらもハラハラしっぱなしで見るのに疲れる感じ。

 原作は史実にそれなり忠実だと言われているということは、オデッサという組織の怖さが本物だったということだろう。ケネディが暗殺された時代は世界がこんな感じだったんだなというのがよくわかる。