ウエスタン

●101 ウエスタン 1968

 駅で男が3人列車の到着を待ち伏せしていた。列車が来てハーモニカを吹く1人の男が降りた。彼は男たちにフランクは?と尋ねるが彼らは彼の代わりだと答える。そして撃ち合いに。ハーモニカの男は3人を撃ち殺すが、怪我を負う。

 一軒家に住んでいた家族は新しい母親を待っていたが、突然撃たれ、父、兄、姉が殺される。弟のみ家の中にいたが、5人の男たちがやって来て、名前を聞かれたという理由で弟も殺される。名前はフランクだった。

 駅に家族が待っていた黒い服に麦わら帽子の女が降り立つ。女は迎えが来ていないため、自らマクベインの農場に向かう。馬車の御者からマクベインは荒地を耕している頑固者のアイルランド人だと聞く。

 御者は途中店で休憩をする。女も店に入ると、外から銃声が聞こえた後、男が一人店に入って来た。男は酒を求めるが、腕には手錠がされていた。その時店の奥からハーモニカが聞こえる。あの男だった。手錠の男は客に銃で手錠を撃つように言う。そこへ5人組の男たちがやって来て、手錠の男をシャイアンと呼び、遅くなった詫びを入れる。

 6人が出て行こうとするのをハーモニカの男が呼び止め、銃を返すように言う。さらに彼らの来ているコートを駅で3人見かけ、殺されていたと話す。シャイアンは、コートは自分の手下しか着れず、手下は殺されないと話す。

 帽子の女はマクベインの家に着くが、葬儀をしていた。女は1ヶ月前にニューオリンズでマクベインと入籍したので自分はマクベイン夫人だと名乗る。そこへディーンがやって来て玄関に服の切れ端があったと話す。それはシャイアンのものだった。夫人は家で暮らす決意をする。

 ハーモニカの男は店でウブルスをいたぶり怒っていた。フランクは来ず手下が3人現れたためだ。しかしウブルスは何も知らない、言われた通り面会の手配をしただけだと言う。

 夫人が家を出ようとすると玄関の外にシャイアンが立っていた。シャイアンは一家殺しは自分ではない、手口はわかるが理由がわからないと話す。金塊ではないかと話し、夫人も同意したが、探したがなかったと言う。

 フランクはモートンと列車の中で会っていた。モートンはフランクにマクベインを脅せと言ったのに虐殺したことを怒っていた。モートンは病気だったが、列車の建設に力を入れていた。

 夫人が家を出て行こうとするとハーモニカの男がいた。彼は夫人に去らないように言う。そこへシャイアンの手下が襲ってくるが彼が倒す。夫人はウブルスに会いに行き、フランクに全て知っていると伝言を頼む。ウブルスはフランクなど知らない、巻き込むなと断るが、夫人は直接話がしたいからと言って去る。ウブルスはモートンとフランクに会いに行く。それをハーモニカがつけていて、列車の屋根に潜んでいたが、列車は出発、荒野の真ん中で停止し、捕まる。フランクはつけられたことからウブルスを殺す。フランクはハーモニカと話す。ハーモニカはフランクが殺した男たちの名前を名乗る。モートンは女を始末するよう命令しフランクは出て行く。ハーモニカが捕まっていた列車にシャイアンも乗り込んでおり、モートンの手下を殺す。二人の共通の敵はフランクだった。

 夫人は夫が木材などを大量に発注していたことを知る。そして駅を作ろうとしていたことに気づく。

 モートンはフランクにこれ以上の殺しは辞めるよう言うが、もはやフランクはモートンの言うことは聞かなかった。

 ハーモニカはシャイアンに駅は線路が作られるまでに作らないと無効になることを話す。シャイアンは手下たちに駅作りを命令する。

 フランクは夫人と手を組む。夫人は土地を競売にかけ安い値段で売り出し、フランク一味が競り落とそうとするが、ハーモニカが値を吊り上げる。金はシャイアンの懸賞金だった。

 モートンは列車でとらわれの身となっていたが、見張りのフランクの手下たちを金で手なづける。フランクはハーモニカに土地を譲るよう話すが、彼は応じない。フランクは店を出るが、外にいた手下がいない。ハーモニカも異変に気付く。手下がフランクを狙っていたのを彼は助ける。

 フランクが列車へ戻ると手下がみんな殺されていた。フランクはハーモニカの元にやってくる。そして二人の決闘が始まる…

 

 全体的にセリフが少なく、映像で説明することが多い。そのためか長廻しのシーンが多い。またよくわからないまま話が進むが、途中から徐々に色々なことがわかってくる。と同時に誰が敵で誰が味方かも変わってくる。総合的に話が進むほど面白くなってくるが、少し長いか。

 3人の男と1人の女は誰もが個性的で魅力的。決闘シーンでラストかと思いきや、その後も描かれる。決闘シーン含め、それまで謎だったことが全て判明するのは気持ち良いが、やっぱり少し長い。でも最後にワンスアポンアタイムインウエストと字幕が出て、あぁなるほどね、と思う。確かに街が出来るにはこんな話もあったんだろうと感じさせる。