遠すぎた橋

●126 遠すぎた橋 1977

 1944年9月、連合軍はマーケット・ガーデン作戦を展開する。これはドイツ軍が占拠しているオランダのドイツ前線の後方に空挺師団を大量投下し、オランダ奪回のための重要拠点となる橋を制圧し、陸軍が進行するというもの。

 しかし、ドイツ軍の戦車群がいることを無視したり、最前線に降下した部隊の無線が通信不能になったり、天候不順があったり、ドイツ軍の降伏を却下したことで、計画通りには全く進まない状況となる。計画にあった最後の橋を占拠するか撤退するか、最後に判断を迫られるが…

 

 オールスターキャストとも言える俳優陣。飛行機からの大量パラシュート部隊の降下シーンはCGなどない時代にしては圧巻。ドイツ降伏を却下した後のオランダの街が破壊されていく様など、相当の予算が注ぎ込まれたと思われる映画。

 作戦進行がだんだんと無理と思われる状況が続き、それでも最後は橋を占拠して終わるんだろうと思っていたが、まさかの撤退でストーリーは終了する。しかし、最後の兵士たちの歌や、廃墟と化した街並みなど、多くの死傷者を出しながら誰も勝たなかったという戦争の真実を淡々と描く。

 久しぶりにちゃんとした戦争映画を見たが、やはり圧倒される。