アパートの鍵貸します

●148 アパートの鍵貸します 1960

 バクスターは保険会社に勤めるサラリーマン。彼は自分の家を会社の管理職たちのデートのために貸していた。管理職たちの要望はひどく、時には眠りについた後にも電話で起こされ、深夜家を貸すこともあった。その時彼は部屋の借主が鍵を間違えたことで一晩外で過ごすこととなり、風邪を引いてしまう。しかし管理職たちは、彼の部屋を利用する代わりに彼の昇進を後押ししていた。

 ある時彼はシェルドレーク部長から呼ばれる。彼の昇進の話だったが、部長はなぜ彼が多くの管理職から推薦されているかを知っていた。部長はこのようなことが外に漏れると会社の信用に関わる、と話すが、部長も彼の家を借りたがった。彼は了承する。そして今後は部長以外には家を貸さないように約束させられる。部長は代わりにミュージカルのチケット2枚を彼に渡す。

 バクスターは予てから気に入っていたエレベータガールのフランをミュージカルに誘う。彼女は予定があると話すが、その後でなら、ということで8時半に待ち合わせをする。

 フランの予定とは、部長との密会だった。二人は不倫の関係でフランは関係を終わりにするつもりだったが、部長の甘い言葉に誘われ、バクスターの家に行ってしまい、バクスターとの待ち合わせを飛ばしてしまう。バクスターは一人待ちぼうけを食らうことになる。家に戻ると、女性の手鏡の忘れ物があり、その中身は割れていた。

 バクスターは課長補佐に昇進する。管理職たちが最近家を貸さないバクスターに嫌味を言いに来るが、部長が来て彼らは去って行く。部長は彼の家のスペアキーを作るように要望する。

 会社ではクリスマスパーティが行われていた。バクスターはエレベータでフランに会う。彼女は謝罪しあれ以来自分が避けられている、と話すがバクスターはそんなことは気にしていないと話し、パーティに誘う。バクスターが酒を取りに行っている間に、フランは部長秘書に会う。秘書は自分もかつて部長の愛人だったこと、他にも同じような女性が何人もいることをフランに告げる。バクスターが戻って来てフランと話す。彼は新しく買った帽子の感想を彼女に聞く。彼女は自分の手鏡を出し、彼に見せるが、それはあの割れた手鏡だった。バクスターは部長の相手がフランだと知る。

 バクスターはその夜も部長に家を貸していたため、一人街で酒を飲んでいた。そんな彼をみた女が彼を誘う。二人は閉店までお酒を飲む。その頃バクスターの家では部長とフランは、部長秘書から聞いた話が原因で喧嘩をしていた。部長は家に帰らねばならず、いつもの時刻の電車で帰って行く。一人残ったフランは泣いた顔の化粧を直すために洗面台に行く。そこにあった睡眠薬を大量に飲んでしまう。

 行きずりの女と家に帰って来たバクスターはベッドにフランが寝ているのに気づく。最初は毒づく彼だったが、彼女が多量の睡眠薬を飲んだことに気づき、女を返し、隣の家の医者を呼び行く。医者は彼女を治療し、彼女は一命を取り留める。

 バクスターは一連の話をするため、部長宅に電話をするが、部長は対応を彼に任せるのみだった。隣の医者夫婦は、毎晩騒いでいるバクスターを誤解しており、フランの件もバクスターが原因だと勘違いするが、彼は話を合わせていた。

 管理職がバクスターの家を使うために女連れでやって来るが、フランがいるためバクスターは断る。その管理職は部屋にいるフランの姿を目撃する。

 フランは家に帰りたがるが、薬がまだ効いているためバクスターは自分の家にいるように話す。二人は色々な話をする。彼は自分もかつてフラれた時に銃の暴発でヒザを撃った笑い話などをする。

 休み明け、部長は秘書を呼び、彼女の話のせいでひどい目にあったと話し、彼女をクビにする。その後部長はバクスターの家に電話をし様子を聞くが、その電話を秘書は盗聴し、部長夫人に暴露をする。

 会社にフランの義兄が訪ねて来る。フランが2日間家に戻らないのを心配していた。彼は管理職に話をするが、管理職はバクスターの部屋でフランを目撃していた。バクスターとフランは家で二人で食事の準備をしていた。これから食事という時にフランの義兄が訪ねて来て、家に帰ろうと言う。フランは着替えるが、その際隣の家の医者がフランの様子を見に来る。フランが睡眠薬を飲んだことを隠そうとするが、バレてしまう。バクスターはとっさに彼女が薬を飲んだのは自分のせいだと話し、その話を聞いた義兄は激怒し、バクスターを殴る。驚いたフランはバクスターを心配し、おでこにキスをし帰って行く。

 翌日バクスターは部長にフランは自分が面倒を見る、と話すつもりで出社する。早速部長に会いに行くが、部長から、秘書が妻に密告をしたため離婚することになる、フランは自分が面倒をみる、と話す。そしてバクスターを部長補佐に昇進させると話す。

 バクスターは社内でフランと会い話をする。彼は昇進のために部長を利用していたと嘘をつく。

 大晦日、部長はバクスターを呼び、家を貸すように要望するが、彼はそれを断る。部長がクビをチラつかせ、さらに迫ると彼は鍵を渡す。しかしその鍵は会社の鍵だった。彼はもう鍵は必要ない賄賂も効かない、と話し、部屋を出て行く。彼は家で引越しの準備をする。

 フランは部長といつもの店で新年祝いのパーティに参加していた。部長からバクスターが鍵を貸してくれなかったこと、会社を辞めたことを聞く。それを聞いたフランは…

 

 初めて見たが、さすがに名作と言われる作品。2時間を超える長さも全く気にならなかった。サラリーマンが自分の家を貸す、というだけの話なのに、笑いも感動もある。三谷幸喜さんが大好きだと言っていた映画をやっと見ることができた。

 シャーリーマクレーンは、「愛と喝采の日々」の女優さんなのね。名前だけは知っていたけど、こんな素敵な役をしていたのか。

 しかし、手鏡といい、最後の銃声といい、そんなに出てこないけど、小道具?の使い方が本当にうまい。まさに映画のお手本のような作品。

 

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