藤沢周平「人はどう生きるか」 遠藤崇寿

藤沢周平「人はどう生きるか」 遠藤崇寿

 藤沢周平さんの文庫本の解説とこの本のために藤沢周平に関するインタビューをまとめた一冊。藤沢周平没後20年、生誕90年ということで製作されたらしい。

 インタビューは映画監督、俳優、評論家など様々な方が登場している。中でも山田洋次監督のものに注目。ご存知のように藤沢作品3部作を監督されているが、このインタビューで初めて知ったが、ドラマ化は古くからされているが、藤沢作品の映画化は山田監督の「たそがれ清兵衛」が初だったとのこと。これはちょっと驚きだが、山田監督自身が、『藤沢作品は、映像にするのがそんなに易しいわけではありません』と語っていて妙に納得がいった。また、監督が藤沢周平さんと渥美清さんが似通っていると表現されていて、こちらもとても納得がいく話だった。

 文庫解説の方は、本を買った人が読むことが前提だからだろうが、ズバズバと話のネタバレしている方が多く、久しぶりに藤沢作品を読みたくなった一方で、しばらく時間を置いてからでないと、結末読んじゃったからなぁと思ったりもする(笑

 しかし本当にいろんな方に愛されている人であり、作品なんだなぁと改めて実感。