天地創造

●268 天地創造 1966

  旧約聖書のエピソードの映像化。アダムとエバカインとアベルノアの箱舟アブラハムとサラと息子イサク、ソドムとゴモラなど。

 

 子供の頃に観たことがあり、ノアの箱舟のシーンで驚いた記憶があるが、今回も同じだった。合成と実際のセットの区別があまりつかず、多くの動物たちが一つの船の中に乗っているように見えるのは驚き。船に入ってくる猛獣(ライオンやトラ)のシーンは合成のように見えるが、船の中は普通にそこにいるように見える。もちろん別撮りだろうが。この時代にここまでやるのはスゴい。今ならCGであっさりできるだろうけど。

 3時間弱の長編なので、途中インターミッションが入るが、それ以降の後半、アブラハムがらみのストーリーはよく知らない話だった。ただ振り返ってはいけないと言われていたのに振り返って石化(聖書では「塩の柱」)してしまうシーンについては、美術館でそのシーンを絵画にしたものを観たことがあり、あぁこれがそうなのか、と納得した。

 去年古事記の関連本を何冊か読んだので、人間の始まりというのは、聖書でも古事記でも同じようなことが書かれているんだと再認識。そう言えば振り返ってはいけない、と言われたのに振り返るのは、古事記の最初、イザナギも同じだったなぁ。

 それにしても日本で古事記のエピソードを映画化しようとする人は今後も現れないだろうけど、アメリカではこの作品や十戒なども映画化されていて、宗教との距離の違いを感じさせる。どちらがどう、という話ではないが。