●魔法使いと刑事たちの夏 東川篤哉
東川篤哉の魔法使いシリーズ2冊目。前作同様の4編からなる短編集。
いずれも「魔法使いと〜」の副題。
「〜とすり替えられた写真」
芸能プロダクションの社長が所属の俳優のスキャンダル写真で脅迫をして来た男を殺害。犯行をごまかすために殺害後、他の芸能人のスキャンダル写真を雑誌社に送るが…。ポイントは封筒どめのテープ。
「〜と死者からの伝言」
殺人を犯した犯人が翌日犯行に使ったナイフを取り戻しに現場へ。そこに被害者の書いたダイイングメッセージがあったためメッセージを偽造するが…。ポイントは血染めの文字と日焼け。
「〜と妻に捧げる犯罪」
遺産目当てで妻の叔母を殺害した犯人。アリバイ工作は家にいた妻が担うことに。ポイントは犯行のために家を空けた時間に起きたトラブル。
「〜と傘の問題」
自分の店が入るビルの建て替えに反対する犯人。想いを寄せる女まで取られているかもと思った犯人は被害者の遺体を川へ運ぶが…。ポイントは被害者の傘。
シリーズの設定やらなにやらは前作と全く同じ。犯行の証拠となるトリック?についてはちょっとレベルダウンか。このシリーズは倒叙スタイルで話が進むが、半分は犯行シーンの部分で種明かしに気づいてしまうほど。まぁそこがこのシリーズの売りではないから仕方ないか。
ただ2話目のダイイングメッセージのバレ方と4話目の傘の使い方が新鮮。これはなるほど、と思える話だった。
まぁ寝る前に気楽に読めるシリーズ、ということで続きも読みましょう(笑
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