鬼平犯科帳 第7シリーズ #15 見張りの見張り

第7シリーズ #15 見張りの見張り

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 おまさが街で長久保の佐助と出会う。二人は昔一緒に仕事をした仲だった。おまさが今は小房の粂八と仕事をしていると言うと佐助は粂八に会わせて欲しいと願う。

 粂八に会った佐助は杉谷の虎吉の居所を教えて欲しい、虎吉に伊勢参りをしていた息子が殺された、その仇が討ちたいと話す。粂八は虎吉と仕事をしたのは随分と前だと話すが、手がかりがないわけではないので明日にでもあたってみると答える。

 その頃役宅では10日前に起きた伊勢屋に押し込み、店の者を皆殺しにした犯行の手がかりがなく困っていたが、殺された店の者の中で唯一素性がわかっていなかった下女おはつの素性が、南品川の八百屋が実家だと判明する。鬼平は話を聞いて、その八百屋から伊勢屋の情報が漏れた可能性を指摘、忠吾に八百屋への聞き込みを命じる。

 翌日粂八は品川へ向かう。その粂八を佐助がつけていた。忠吾と彦十も品川へ来ていた。粂八は虎吉の女でろうそく屋のお六に会うが虎吉は不在だった。八百屋を聞き込みした忠吾と彦十だったが、手がかりは掴めなかった。しかし彦十が佐助がいることに気づく。佐助が粂八をつけているのを知った忠吾は、彦十を役宅に戻らせ佐助の後をつける。佐助は千住の宿を引き払い品川に戻り宿を取ったことを忠吾は鬼平に報告、鬼平は佐助を見張るように命じる。

 佐助は足を怪我したと嘘をつき宿に居座る。そしてろうそく屋を見張っていた。

 おまさと粂八は佐助のことを話す。おまさは佐助のことを鬼平に報告しないことに後ろめたさを感じていたが、粂八は敵討ちをさしてから考えようと話す。鬼平はおまさに会いに行き、五鉄で待っていると話す。粂八とおまさは鬼平に全てを話す。鬼平は虎吉、お六のことを聞き、お六が昔引き込みをしていたことを知り、伊勢屋の件と繋がると判断する。

 佐助はお六を見張っていたが、お六が尋常でない様子で店を出たのを見て後をつける。同心たちが宿にいたため天井裏から屋根つたいで外へ。ろうそく屋を見張っていた酒井は店に入って来た男を捕まえる。男は伊勢屋の名前を口にする。

 お六は虎吉に会いに。虎吉は他の女と一緒だった。佐助もその家へ入り虎吉を殺そうとするが捕まってしまい殺されそうになる。そこへ鬼平たちが討ち入る。

 役宅で鬼平は佐助に虎吉の処刑を伝え、佐助も刑に処すと話す。そこへ村松がやって来て鬼平の命だと言い、佐助にしじみ汁を食べさせる。佐助がしじみ好きであることを知ってのことだった。

 

 第7シリーズ最終話。忠吾も密偵も活躍、昔の仲間のことを鬼平に報告しない密偵の立場に理解を示す鬼平、派手な殺陣。どれを取ってもここまで映像化されなかった理由が思いつかない良く出来た話だった。まさか第7シリーズ最終話とするためにここまで取っておいたか(笑

 佐助役の本田博太郎さんは鬼平に5回目の登場、SPにも出ている常連のゲスト俳優さん。今回も息子の敵討ちのための鬼気迫る表情が良かった。

 

 これで第7シリーズも終わり。全て観るのに半年もかかってしまった。高橋悦史さんが亡くなりどうなるかと思ったシリーズだが、代役というべき与力小林を加え、話もそれなりにバラエティに飛んだものが多かったように思う。

 残りは2シリーズ。どちらも話数の少ないシリーズで寂しいが仕方ない。残り少ないが鬼平を楽しませてもらおう。