我輩はカモである

●361 我輩はカモである 1933

 マルクス兄弟による喜劇。フリードニア国は財政難となり、富豪のティーズデール夫人に援助を求めた。彼女はルーファスを首相にするという条件で援助し、ルーファスは首相になる。フリードニアを乗っ取ろうとするシルヴェニアの大使トレンティーノは、夫人を口説こうとするが失敗、スパイを送り込む。しかしルーファスとトレンティーノの間で喧嘩が起こり、両国は戦争に突入する。

 

 昔から映画が好きだったので、色々な人のエッセイなどでマルクス兄弟のことは読んでいたが、映画を観たのは初めて。このブログを始めてから観た映画の中でも最古の部類に入る1本だが、そのナンセンスなギャグに驚く。1933年といえば、昭和8年。こんな時代にこれだけのナンセンスギャグをやっていたとは。

 途中でてくる鏡を使ったギャグはドリフで志村けんがジュリーとやっていたコントの原型。昨年志村けんさんが亡くなったのちにTVで観たあのコントそのまま。他にもピーナツ売りとレモネード売り?の3人が繰り広げる帽子にこだわったコントも可笑しい。

 チャップリンは動きや筋書きで笑いを取っていたが、この映画は動きや筋書きに加えて、ナンセンスなセリフの応酬でも笑いを取っているのが斬新。

 伝説と言われる理由が1本観ただけでよくわかった。