トータル・リコール

●393 トータル・リコール 1990

 ダグラスは毎晩行ったこともない火星での悪夢を見てうなされていた。彼は妻ローリーと幸せに暮らしていた。なぜか火星への興味を持ってしまう彼は、火星への移住を妻に提案しても拒否されてしまう。仕事も今のものではないものをしなくてはと思ってしまっていた。

 彼は通勤電車で記憶を植え付けるリコール社のCMに惹かれる。会社の同僚ハリーにリコール社のことを相談するが、ハリーから失敗すると植物人間にされるから止した方が良いと言われる。それでも彼はリコール社へ行くことに。火星旅行のツアーを申し込みさらに諜報員として役割を担うコースを選択する。しかし彼は装置に入った後に暴れ出し麻酔で眠らされる。トラブルを恐れたリコール社から社に来た記憶を消され、タクシーに乗せ家に帰される。

 タクシーが着いたところに待っていたのは同僚のハリーだった。しかしハリーとその仲間に火星のことをしゃべっただろうと言われいきなり襲われてしまう。ダグラスは応戦し彼らを倒す。家に戻った彼は妻にハリーに襲われたことを話すと妻にも襲われてしまう。そして妻から結婚生活を含め全てが植え付けられた記憶だと教えられる。彼はモニタで男たちが家に迫っているのに気づき、妻を倒し逃げ出す。

 彼は追ってを地下鉄に乗ることで振り切る。地下鉄の中のCMで火星へ行くことを決意する。彼を追っていたのはリクター。火星の支配するコーヘイゲンの部下だった。彼はホテルに入る。そこで見知らぬ男から電話をもらい、預かっていたカバンを返すと言われる。そのカバンを受け取ったダグラスはリクターたちに追われるがタクシーで逃げる。カバンの中には自分自身からメッセージが入っており、火星へ行きホテルでカードを見せるよう指示される。

 火星に着いたダグラスはまたもリクターに追われるが逃げ延びる。ホテルでカードw見せると荷物を渡される。中にはヴィーナス街の最後の楽園という店のチラシが入っておりメリーナを指名しろと書かれていた。彼はベリーのタクシーで店に向かう。店でメリーナに会うが過去に裏切ったことを言われ追い出されてしまう。

 ホテルに戻ったダグラスだったが、部屋にリコール社の者だと名乗る男が現れ、これは夢の中だと説明、薬を飲めば現実の世界に戻れると話す。しかし男が汗をかいていたため嘘だと判断した彼は男を撃ち殺す。するとリクターの部下たちが襲って来て捕まってしまう。しかしメリーナがダグラスを助けに来て一緒に最後の楽園へ逃げる。リクターが追ってくるが店の人間たちにかくまってもらう。リクターは店で銃を乱射するが、コーヘイゲンの命令で退去する。コーヘイゲンは店のある区画を完全閉鎖してしまう。

 ダグラスはメリーナ、ベリーとともに火星のゲリラのアジトへ行き、リーダーのクアトーと会い、ダグラスの秘密の記憶を引き出してもらう。それは火星の地下に眠るリアクターでエイリアンが大昔に作ったもので、それを作動させれば酸素が発生するものだった。その時アジトがリクターたちに襲われ、ベリーの裏切りもあり、クアトーは殺され、ダグラスとメリーナは捕まり、コーヘイゲンのもとへ送られる。

 そこでコーヘイゲンはダグラスはハウザーだった時にコーヘイゲンと組み、ゲリラを壊滅させるためにスパイとなったと知らされる。ハウザー自身が語るビデオも残されていた。クアトーを殺した今、ハウザーはダグラスにハウザーに戻るよう話す。ダグラスとメリーナは記憶を書き換える装置に入れられるが、ダグラスは自力で装置を破壊し脱出、メリーナとともにリアクターを作動させようとする。2人はベリー、リクター、コーヘイゲンの妨害に遭うがなんとか相手を倒し、リアクターを作動させ、火星に酸素をもたらす。

 

 何度も観てる作品なのでストーリーもほぼ覚えているしオチもハッキリと覚えていた。しかし観ている途中にあれっと思うシーンも。リコール社帰りにいきなり襲われたシュワちゃんが敵を倒した後あっさりとしていて、あれっ?火星のホテルにリコール社を名乗る男が現れこれは夢だというシーンもあっさりとしていて、あれっ?

 不思議に思っていたが、観終わった後にネットで調べていてわかった。この作品のリメイクがあり、調べたら2年前に観ており、そちらの印象が強かったようだ(笑 リメイクでは、初めて襲われた時に体が素早く反応した自分に違和感を感じるシーンがあったし、これは夢だと言われる場面はリメイクの見せ場だった。

 グロいシーンも多いし、地下鉄での銃の応酬シーンでは見知らぬ人を盾に使ってるし、おっぱいは3つ出てくるし(笑 今思うとちょとヒドいけどそれでも面白いんだよなぁ。30年前にCGもナシでこんなに面白いものが作れたんだねぇ。

 ストーリーは単純でわかりやすいし、その一方で裏切りが何度もあってシュワちゃんは再三ピンチに陥るし。そもそも原作は火星とは全く関係ないらしいけど、火星の地下に氷がありそれを溶かせば火星にも酸素ができ、人間が移住できるかもしれない、って話を読んだ記憶があるけど、その科学的記事を上手く使ったんだね。

 いろんな意味で傑作と言える1本。