逆転の戦国史 砂原浩太朗

●逆転の戦国史 砂原浩太朗

 戦国時代モノを探していて偶然見つけた一冊。

 2020年に刊行されており、売りは近年の新研究や新資料を元にこれまでの通説と異なる人物や事件の実像に迫る、というもの。特に信長と光秀に特化しているようなサブタイトルがついているが、そこまででもなくこの二人とその周辺人物、さらには室町時代についても言及している。

 先月読んだ「本能寺の変 431年目の真実」に比べると、資料を基にしていても決して断定口調で書かれておらず、これまでの通説と比べて新たにこんな説が有力視されている、という論調のため頭に入ってきやすかった。

 それでも、こちらがまだまだ戦国時代そのものに対しての知識がないため、通説そのものが勉強になったりもした。この著者のこの手の本ならばもっと読みたいのだが、今の所この手の本はこれ一冊らしい。残念。