ゴースト/ニューヨークの幻

●490 ゴースト/ニューヨークの幻 1990

 サムはモリーとの同居生活を始める。サムが勤める銀行での同僚カールも二人の引っ越しの手伝いをしていた。

 ある日サムは不明な入金があることに気づく。その夜、サムはモリーと観劇をした帰り、強盗に襲われ射殺されてしまう。しかしサムは天に召されずこの世に幽霊として残ることに。サムはモリーのそばにいることにするが、幽霊であるため、言葉も伝わらず物を触ることもできなかった。

 カールが落ち込んでいるモリーを訪ねてきて散歩に誘う。家に残っていたサムは、自分を射殺した強盗が家に忍び込んでくるのを目撃、そこにモリーが帰宅する。危険を知らせたいサムは幽霊である自分に反応する猫をけしかけ強盗を撃退する。

 サムは逃げる強盗の跡をつける。途中電車で他の幽霊と遭遇、その幽霊はガラスを割ることができるのだった。サムは強盗の家までつけ、名前と住所を知る。サムはその足で街の霊媒師オダメイの店を訪れる。彼女はサムの言葉を聞き取る能力の持ち主だった。サムはオダメイに協力を求め、モリーに危険が迫っていることと強盗の名前と住所を教える。

 モリーはカールに相談するが、一蹴されてしまう。サムはカールについていくが、彼はあの強盗の家へ行く。そこでカールが強盗と仲間であり、不明な金のために強盗にサムを襲わせたことを知る。モリーは警察に行き相談するが、オダメイが前科があるインチキ霊媒師だと言われてしまう。

 サムは電車にいた幽霊に会いに行き、物の動かし方を教えてもらう。そしてオダメイに協力してもらい、カールが不正な金を扱っている架空口座から金を引き出す。偶然その場にモリーも来ていて、オダメイがやったことを聞き出す。

 カールは組織に金を振り込もうとするが既にサムたちによって引き出された後だった。さらにサムが幽霊となりカールを脅す。モリーの話が本当だったと考えたカールはモリーの家に行き話を聞く。モリーはオダメイが金を引き出していたことを話す。カールはサムに対し金を持ってこなければモリーを殺すと脅す。そしてカールは強盗とともにオダメイの家へ。サムは一足早くオダメイのところへ行き彼女を逃す。サムは怪奇現象を引き起こし強盗をパニックにさせる。強盗は逃げるが車に惹かれて死んでしまう。

 サムはオダメイとモリーの家へ。そしてオダメイの体を借りて触れ合う。そこへカールがやってくる。サムはカールと戦い彼を倒す。モリーの危機を救ったサムは天に召されることに。その時サムの姿や声がモリーに届くようになる。そしてサムは天に召されて行く。

 

 有名な映画だが今回が初見。当時大ヒットした記憶があるが、初めて観てその理由がよくわかった。幽霊話は映画や漫画などでよく目にするが、本作はその状況を非常に上手く利用し、コメディでありラブストーリーである映画に仕上げている。

 ウーピーゴールドバーグとの絡みの部分はまさにコメディ。サムの言葉を唯一理解する彼女を仲間に引き入れる過程が可笑しくてたまらない。さらにカールの大金を奪いそれを寄付してしまうシーンも。

 途中電車の中で突然他の幽霊が現れちょっと戸惑ったが、その伏線も見事に回収、それがラストにも繋がっていく。

 往年の名曲である主題歌も印象深いし、デミムーアはキレイだし、ストーリーは秀逸。これはヒットするよなぁ。