地球の静止する日

●504 地球の静止する日 1951

 地球上にUFOが現れ全世界がパニックになる。UFOはワシントンに着陸、中から宇宙人が現れるが、見守っていた軍の一人が彼に発砲し怪我をさせてしまう。UFOから出てきたロボットが銃などを破壊、軍は宇宙人を病院へ運び治療する。

 宇宙人はクラトゥと名乗り、大統領秘書に全世界の指導者を集めるように依頼するが、実現は難しいと言われてしまう。クラトゥは病院を抜け出し、地球人の姿となり、地球人の考えを探りに街へ出る。アパートで暮らし始めたクラトゥは戦争で未亡人となったヘレンとその息子ボビーと仲良くなる。

 ある日ヘレンが恋人トムと出かけるというので、クラトゥはボビーの面倒をみることに。ボビーに街を案内してもらったクラトゥは、彼にバーンハート教授のことを教えてもらい、会いにいくことに。教授は留守だったが、教授の部屋の黒板にあった数式を解くヒントを書いて去る。教授はクラトゥと会うことに。クラトゥは地球が核を持ったことに対し警告をする。地球単体にそのことを警告するために、宇宙人の力を見せつけるように教授が言い、クラトゥは地球全体の電気や機械を一斉に止める。一方、トムはクラトゥの正体に気づき軍に連絡をする。

 軍はクラトゥを探し出し射殺してしまう。ヘレンはクラトゥから教えられた言葉をロボットに伝える。ロボットは撃たれたクラトゥをUFOに連れ戻す。クラトゥはUFO内部の機械で生き返る。教授の呼びかけで集まった皆の前でクラトゥは警告を述べ、UFOで去っていく。

 

 70年前の映画なので、ちゃちな合成画面のSF映画だと思って見始めたが、SF映画といっても、無駄に合成画面などは使われておらず、それでいて宇宙人の怖さを描いているのは見事。さらに何よりストーリー意外にしっかりとしており驚いた。というより、第二次世界大戦が終わった状況の中でのメッセージテーマの映画と言える。

 細かいことを言えばツッコミどころは満載だが、このテーマの重要性でリメイクもされたのだろう。現代のCG技術でこのメッセージテーマの映画がどのようにリメイクされたかも見てみたい気がする。