燃えよデブゴン

●509 燃えよデブゴン 1978

 ロンは田舎で豚の餌やりをしていたが、父親から香港で店を経営している叔父を手伝うように言われ、香港へ。従業員タイジーコウと共に働き始める。タイジーコウは画家を目指していた。ある日、無銭飲食をする客をカンフーでぶちのめすが、店はめちゃくちゃに。叔父はタイジーコウに画家を目指せと言い、彼は店を辞めることに。

 タイジーコウの知り合いが彼を贋作作りに誘うが彼は断る。無銭飲食をした客が店に復讐にやって来て店を叩き壊す。ロンは店をクビに。ロンは店の常連だった女性客メイとザンが働くレストランで働くことに。その頃タイジーコウはタクシーの運転手になっていたが、贋作作りに誘い込みたい男たちから嫌がらせを受けていた。

 贋作作りの骨董屋は、バク教授という収集家が香港に来ているのを知理、一儲けしようと企む。教授には3人のボディガードが付いていた。教授と知り合った骨董屋は彼のためにパーティを開くことに。パーティを手伝っていたロンたちだったが、教授はザンが昔いじめられた女性に似ているということで気に入り、彼女を拉致しようと企む。

 骨董屋の手下たちが店で食事をしていたザンを拉致する。それを聞いたロンとタイジーコウはザンを救出するために倉庫に向かう。そしてロンは教授の3人のボディガードたちを倒し、ザンを救出。しかし香港が合わないと思ったロンは田舎に帰ることに。

 

 これは懐かしい。サモハンキンポーの名前はこの映画で知った。

 今見ると、この後出てくるジャッキーチェンの映画の元になったようなシーンが多く出て来ていて驚いた。ただ基本はブルースリーへの憧れ。オープニングロールの裏で行われるサモハンのカンフーや悪党たちとの戦いのシーンはどれもブルースリーの映画のパロディのようだ。

 ストーリーはないに等しく、ただひたすらサモハンがリーの真似をして、悪者たちを叩きのめしていくという展開。もちろんギャグも豊富。冒頭のバス、途中の社長の車への嫌がらせ、など今見るとちょっと引いてしまうギャグばかりだが(笑

 のちにもっと太ってしまうサモハンだが、このころはまだ若く、そこまで太っていない。むしろ悪者たちを倒す彼を見ているとカッコ良いと思ってしまうぐらい。

 BSプレミアムで鑑賞したが、ラストに画面表示についてのお詫びがあった。確かに酷いノイズがある画面も多く、BSプレミアムらしからぬ品質だった。しかし楽天にもAmazonにもこの映画のソフトはなく、マスターテープすら残っていないのかも。