シェラマドレの決斗

●520 シェラマドレの決斗 1966

 1870年、男がアメリカ国境のオホプリエトの町にやってくる。彼は教会を訪れるが、そこで女とすれ違う。女トリニは教会を出てチューイに教会で男に乱暴されたと話す。チューイは怒り教会へ行き、男を問い詰め殺そうとするが、女が男が乗ってきた馬に乗って逃げようとしたと聞いて外へ。チューイは部下の手前、女に馬を買ってやったと話すが、男は馬を売るつもりはないと話す。

 男は町を去り荒野の一軒家へ。そこは男マテオが暮らした家で、今はパコとアナ夫婦が農業をしながら子供たちと暮らしていた。夫婦はマテオを歓迎する。マテオは乗ってきたアパルーサ種の馬を種馬にして馬の牧場を作るという計画を話し、パコたちは喜び、一緒に酒を飲む。

 そこへチューイたちがやってきて、マテオの馬を盗む。ライフルを持って追いかけるマテオだったが、酔っていたこともあり、チューイに捕まりリンチを受ける。チューイは馬を取り戻したければ、コカトランの町へ来いと話し去っていく。

 マテオは馬を取り戻そうとする。アナは殺されるから辞めるように言うが、マテオは昔パコの父親に拾ってもらい同じように育ててもらった恩返しだと話し、コカトランの町へ向かう。途中、羊飼いのラモスと知り合う。彼もチューイを憎む一人だった。

 マテオはチューイに家にたどり着くが、見つかってしまい、負ければサソリの毒を受ける腕相撲をして負けてしまう。瀕死のマテオをトリニが助け、ラモスの家へ運ぶ。ラモスはマテオとトリニを地下の隠れ家に隠す。ラモスの家にチューイの部下たちが来るがラモスはとぼける。マテオは地下から出て部下たちを射殺するが、ラモスも撃たれ死んでしまう。

 さらなる追っ手も倒したマテオは、チューイに渓谷で待つと部下に伝える。渓谷でマテオとチューイの一騎打ちが始まり、マテオはチューイを撃ち殺す。マテオはトリニを連れ、パコの待つ家へ帰ってきた。

 

 マーロンブランド主演の西部劇、しかも1960年代後半の西部劇ということで観てみたが、特に目新しいものはなかったかな。さすがにこの頃になると、敵は先住民ではなく、メキシコが舞台。その相手チューイが、過去に白人たちに迫害されたというセリフがあり、敵の対象が変化したことをうかがわせる。

 しかしマーロンブランドは西部劇が似合わないような。特に冒頭の髭モジャモジャの顔はいただけない(笑 髭を剃ってやっとマーロンブランドになった気がする。

 絶対的な悪者、その悪者に迫害されている美女、なぜか主人公を助けてくれる脇役。西部劇の定番のものが揃っているが、それだけかなぁ。

 チューイ役のジョンサクソン、一目見て、「燃えよドラゴン」の敵役だとわかった。この人のwikiのエピソードが面白い。あと、邦題の「シェラマドレ」はどこよ?ネットで調べるとアメリカからメキシコにかけての山脈の名前のようだ。あぁ最後の決斗の山がそうなのね。原題通り、馬の名前で良かったのに。