恋に落ちたら…

●523 恋に落ちたら… 1993

 麻薬の売買で殺しが発生。刑事ウェインは相棒マイクとともに現場へ。調べが終わった後、ウェインは現場近くのスーパーへ行くが、店は強盗に襲われていた。ウェインは店主の命を優先し犯人を逃す。

 翌日ウェインは大男と酒場で会い、彼のボスが会いたがっているとクラブの招待状を受け取る。一旦は断ったウェインだったがクラブへ出向く。そこにいたのはクラブのオーナーであり組織のボスのフランクだった。彼はウェインが助けたスーパーの店主だった。フランクはウェインを気に入り、友人になろうと持ちかける。

 翌朝ウェインの家を若い女性グローリーが訪ねる。彼女はクラブで誤ってウェインの手にコーヒーをかけてしまったバーテンダーだった。彼女はフランクの命令で1週間ウェインの世話をするように言われて来ていた。ウェインは仕方なく彼女を受け入れる。

 その日スーパーを襲った強盗が無残に殺されているのを見たウェインはフランクの仕業だと確信、家に帰りグローリーに出て行けと命じるが、彼女は家族の借金のためフランクの元で働いていると告白する。ウェインは彼女を受け入れ、次第にお互い惹かれ合うようになって行く。

 しかしフランクが警察にやって来てウェインに4日後にグローリーを迎えに行くと話す。当日フランクがやってくるが、ウェインはグローリーを匿い、家には相棒マイクを待機させていた。フランクの用心棒ハロルドはマイクと殴り合いをすることに。ウェインはフランクにグローリーと結婚するつもりで渡すつもりはないと宣言、それを聞いたフランクは代わりに3日以内に4万ドルを用意しろと命じる。

 ウェインは金を集めるが4万ドルには足りなかった。それを知ったグローリーは3日後家を出て行く。その直後にフランクがやってくる。ウェインは金はないが彼女も渡さないと話すとフランク一味がウェインを拉致しようとする。そこへマイクなどウェインの仲間たちがやってくる。ウェインは拳銃でフランクを脅し決闘を申し込む。二人は壮絶な殴り合いを始める。そこへグローリーが戻って来てウェインをかばう。それを見たフランクはグローリーのことを諦め去って行く。

 

 デニーロの恋愛ものと知って楽しみに観たのだが、想像とは全く違う展開で驚いた。デニーロが全くさえない中年オヤジであり、そんな彼が若い美人と恋に落ちる。女性は組織のボスの女であり一悶着怒るのだが、最後の解決は二人のオヤジ?の壮絶な殴り合い。しかもボスが潔く諦め、ハッピーエンドとなる。

 なんだこれは?(笑 まるで中坊主役のマンガの展開じゃないか。ネットではラブコメとされているが、そんなに笑いの要素はない。確かにデニーロがご機嫌に踊るシーンは可笑しかったが。

 製作、監督?、俳優、音楽など一流どころが揃っていてこの展開はどうなんだろう?

 しかも未見だが、同じデニーロの名作恋愛映画と邦題も似通っているし。原題通りではわかりづらいのはわかるけど、「狂犬と美女」ぐらいで良かったのでは?

 確かに不思議な魅力があり、一気に観てしまったけども。でも一番気に入ったのは、ボスの用心棒役の俳優さんかな。まるで「大鹿マロイ」みたいだった(笑