●594 ドライビングMissデイジー 1989
老婦人デイジーは家から車を出そうとしたところ事故を起こしてしまう。息子ブーリーは黒人男性ホークを母のために運転手として雇うことに。
しかしデイジーはホークを受け入れなかった。それでもホークはデイジーの家のために地道に働き続ける。やがて根負けしたデイジーはホークを運転手として認める。ある時ホークが文字が読めないことを告げられたデイジーは、文字の読み方を教える。そして読み書きの練習帳をプレゼントする。
二人はデイジーの兄弟の誕生日を祝うためにアラバマ州へ車で行くことに。デイジーが地図を読み違えるなどのアクシデントがあったが、無事二人は家に到着する。
その後、デイジーの家の家政婦が急死、ホークは家政婦のような仕事まですることになる。デイジーが通う礼拝堂の爆破事件やキング牧師の夕食会などを経て、二人は距離を縮めていく。
晩年、デイジーは認知症を患い施設に入ることに。それでもホークは息子ブーリーと共にデイジーを訪ねるのだった。
大きな事件が起こることなく、淡々と主人公二人の生活が描かれる。時代設定が1900年代半ばということもあり、ユダヤ人差別や黒人差別も描かれるが、それが映画のメインテーマではないのだろう。それでもラスト近く、キング牧師の言葉には重みがある。『善良な人の無関心こそが悲劇』。この言葉が、年老いたデイジーに対する息子と運転手ホークの対比として描かれているのではないだろうか。
ホークは頑固で気難しいデイジーに対して、最初から言うべきことははっきりと言い、間違っていることは間違っていると指摘する。気難しい老人に対しても、伝えるべきことを伝え続けたホークを晩年「友人だ」と話すデイジーの言葉に嘘はない。
ダンエイクロイドを久しぶりに観た気がする。「ブルースブラザーズ」から約20年後のエイクロイド。いいオッサンになったなぁ(笑
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