レジェンド・オブ・フォール

●638 レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い 1994

 大佐として活躍したウィリアムはその方針に嫌気がさし田舎へ帰る。妻と3人の息子と共に自然に囲まれた生活をしていた。しかし冬の厳しさを嫌った妻は家を出てしまう。

 1913年三男サミュエルが婚約者スザンナを連れて帰ってくる。彼女も家族として同居を始めるが、次男トリスタンは彼女に惚れてしまう。

 1914年第一次世界大戦が勃発、戦争を嫌う父の反対を押し切って、サミュエルは兵に志願、長男アルフレッドとトリスタンも一緒に出兵する。戦地でもサミュエルを守っていたトリスタンだったが、負傷したアルフレッドを見舞っていた隙にサミュエルが戦線へ一人で行ってしまい戦死してしまう。

 トリスタンは除隊するが家には戻らず世界を転々とする。アルフレッドは家に戻りスザンナに愛の告白をするが拒否されてしまう。そこへトリスタンが戻ってくる。スザンナはトリスタンと愛し合うようになる。それを見たアルフレッドは家を出て、街で事業を起こす。トリスタンはスザンナとの間に子供ができるが、サミュエルを失ったことが大きく、妻と子を置いて旅に出てしまう。スザンナはトリスタンに手紙を書くが、彼は自分が死んだものと思い他の人と結婚してくれと返信する。

 数年後、スザンナはアルフレッドと結婚、アルフレッドは議員になっていた。そこへトリスタンが戻ってくる。父はウィリアムは病気で半身不随になっていた。彼はスザンナの家を訪ねるが短い会話をして別れる。トリスタンは禁酒法の目をかいくぐり、酒の密売を商売にし、使用人の娘イザベルと結婚する。

 酒の密売をしていたオバニオンに目をつけられたトリスタンだったが、彼らも兄が議員であるトリスタンには手を出せなかった。しかしある時待ち伏せをされる。警官が威嚇射撃した弾がイザベルに当たり彼女が死んでしまう。怒ったトリスタンは景観を殴り倒し刑務所に入ることに。そこへスザンナがやって来て、ずっとトリスタンを愛していたと告白するが、トリスタンは彼女を拒絶する。絶望したスザンナは自殺してしまう。

 刑務所から出たトリスタンはイザベルの復讐をする。イザベルを埋葬したトリスタンは旅に出ようとするが、そこへオバニオンたちがやってくる。死を覚悟したトリスタンだったが、父や兄が彼らを射殺、トリスタンは子供を兄に託し旅に出る。

 1963年、熊と闘ったトリスタンは命を落とし生涯を終える。

 

 うーん、全く内容を知らないで観ていたのだが、なんだか消化不良だったなぁ。

 ある男の半生を描いた一本。「風と共に去りぬ」のような映画を作りたがったのだろうけど、いろいろと詰め込み過ぎで各エピソードが軽く感じられてしまった。ラストもブラッドピットが助かるのは良かったけど、なんだかなぁって感じ。

 3兄弟の母が冬の厳しさが嫌で家を出ると冒頭で描かれるが、その冬の厳しさを示すシーンがないのもよくわからないし、除隊して戻って来たトリスタンが熊の射殺を取りやめるのもわからないし、トリスタンが結婚したイザベルが警官の跳弾で死んでしまう展開も不自然すぎるし。まぁこれはラストのハイライトを作りたかったのだろうけど。

 

 一人の男の半生を多くの不幸が襲った、という展開にしたかったのだろうけど、必然性があまりにもなさすぎるよなぁ。

 まぁ、ブラピとアンソニーポプキンスの共演が観られただけでよしとするか。