無法の王者ジェシイ・ジェイムス

●655 無法の王者ジェシイ・ジェイムス 1957

 1876年ミネソタ州ノースフィールドで銀行強盗が発生、しかし町の住民が強盗に反撃し何人かを射殺、残った強盗たちは逃げていく。保安官は証言から強盗がジェシージェームス一味だと知り、周辺各地に連絡、追跡隊を組み強盗たちのあとを追う。

 知らせを受け探偵事務所のレミントンが合流、一味を追い詰めていき、一味の仲間を少しずつ逮捕していく。その頃逃げていたジェシーは兄フランク、仲間のタッカーとともに山中へ逃げ込んでいた。

 ジェシーはフランクに母の元へ帰りたいと話す。兄弟の母は病床におり、ジェシーの妻ジーとともにいた。母親はジェシーは優しい子供だったと回想する。南北戦争時代、フランクが南軍に所属していたため、一家は周辺住民から敵対視されていた。北軍が家にやって来てフランクの居場所を母親に尋ねる。そこへやって来たジェシーは近隣の男にリンチを受けるがフランクの居場所は吐かなかった。ジェシー北軍を恨みフランクとともに南軍に参加することに。怪我をしたジェシージーの家に行き看病をしてもらい、ジーと結婚をする。しかし近隣からの嫌がらせは続き、ジェシーの仲間は殺され、ジェシーの家や農場に火をつけられてしまう。財産を失ったジェシー北軍が占領した銀行を襲い金を得ることを思いつき、仲間に話す。仲間たちも一度だけならと賛成し銀行強盗を実行する。

 しかし彼らはその後も強盗を続け、ジェシーには懸賞金がかけられ、その額はどんどん高額になっていく。ジェシージーを迎えに来て一緒に新しい街へ行き家を手に入れ別名で暮らし始める。

 山中にいたジェシーは強盗が失敗した理由を考え始める。そして通信のための電線を切る役割だったタッカーを問い詰める。彼が決められた時間に電線を切らなかったために、強盗の情報が各地に送られ追われる羽目になったのだった。ジェシーはタッカーを殺そうとするが、フランクがそれを止める。銃声で居場所がばれるのを恐れたためだった。フランクはジェシーに強盗をする目的が初めの頃と変わってしまったと話し、列車強盗からケチがつき始めたと、その時のことを回想する。

 列車強盗を成功させた一味は金を分け解散したが、そのうちの一人が捕まってしまい、裁判にかけられ有罪となった。ジェシーは身分を隠し判事やレミントン探偵と話しをする。ジェシーとフランクは家族を連れ列車で旅に出るが、途中同じ列車にいたレミントンたちが列車を止めたことに気づく。彼らはジェシーたちの実家へ向かっていた。ジェシーとフランクは実家に向かう。実家では探偵たちは爆弾を家に投げ込んでいた。家族がそれにより大怪我をする。それを知った近隣の者たちが、ジェシーを支援はしないが、探偵たちのやり方に反発しジェシーの嘆願書を提出すると話す。嘆願書が提出されジェシーたちは恩赦になりそうだったが、ジェシーは例の近隣の男が今回の密告者だと知り彼を射殺してしまう。その結果恩赦はなくなってしまう。

 ジェシーたちは最後の仕事だとして故郷から650キロ離れたノースフィールドの銀行を襲うことを決意する。そこで大金を得て平和な暮らしをするつもりだった。そして冒頭の強盗場面へ。しっかりと計画を立てて望んでいたが、ちょっとしたことが原因で強盗が発覚してしまい、住民たちから反撃を受ける。

 そして山中。フランクとジェシーは喧嘩をしフランクは一人で帰ってしまう。残ったジェシーはタッカーに命を狙われるが、返り討ちに。そこへ探偵たちがやってきて死体を発見する。時計に刻まれた頭文字からそれがジェシーだとされ、新聞にジェシー死亡の記事が掲載される。フランクやジーはそれを見て驚くが、そこへ怪我をしたジェシーが帰ってくる。彼は自分の時計をタッカーの死体に残したのだった。フランクはジェシーに謝罪し、金を出すので農場をやるように勧める。

 ジェシーは家族とともに農場へ向かう準備をしていたが、懸賞金目当てで家に来ていた身内に射殺されてしまう。

 

 レコーダにある映画の数が減ってきたので、1年前に録画したものを鑑賞。

 伝説のアウトロージェシージェイムズを描いた映画。これまでもこのブログでは「地獄への道」や「ミネソタ大強盗団」など彼を描いた映画を観ている。

 本作は、最後のジェシーの銀行強盗場面からスタートし、本人やその母親が昔のことを思い出す回想シーンで、ジェシーが銀行強盗となった経緯やその後の強盗人生が語られるため、人物を知るという意味では一番わかりやすい作品だった。

 映画の中で使われる幾つかのエピソードもこれまで観た映画と同じものがあり、実際にあったことなのだろうということがわかる。ただよくわからなかったのは、ジェシーが義賊のように思われていることへの説明が不足している点か。途中立ち寄った家の老婆に彼女を借金を肩代わりするエピソードがあったが(wikiにも記載がある)、これだけではなぜジェシーが何度も映画化されるような人物なのかがよくわからない。前にも書いたが、日本でいう鼠小僧のようなことをしたのだろうか?うーむ。もう一本レコーダにブラピが主演のジェシーものがあるので、そちらも観てみようと思う。