ドクター・ドリトル

●658 ドクター・ドリトル 2020

 叔父に連れられ狩猟をしていたスタビンズは誤ってリスを撃ってしまう。リスを治療してもらうために、獣医の看板を掲げるドリトルの屋敷を訪れる。そこに女王陛下の使いであるレディローズもやってくる。ローズで病である女王の治療をドリトルにお願いしにきていた。しかしドリトルは極度の人間嫌いのため、リスの治療を優先し、女王治療の願いは聞き入れない。それでもドリトルが今の屋敷に住めているのはは女王の権限のおかげであり、もし女王が亡くなれば屋敷から追い出されると知り、ドリトルは渋々バッキンガム宮殿に向かう。

 女王を診察したドリトルは部屋にいたタコと会話をし、女王の病の原因が毒であると知る。この毒を治すためには、妻リリーが求め旅だったエデンの樹の果実を手に入れなければならなかった。ドリトルは果実を手に入れるために旅立つことを決める。スタビンズはドリトルの助手になりたがったが、彼に断られる。しかしドリトルの仲間のオウムの手助けがあり、一緒に旅に出ることに。

 一方、女王が亡くなることを望んでいた側近バッジリー卿はドリトルが果実を入手するのを妨害するよう、医師であるマッドフライに命じる。航海に出たドリトルはマッドフライの妨害を受けるがクジラの助けを受け逃げ切る。そしてリリーが残した航海日誌を手に入れるために、ラソーリの屋敷へ潜入するが捕まってしまう。リリーの父であるラソーリは、リリーを死なせたとしてドリトルのことを恨んでいた。ラソーリはドリトルにトラを刺客として対面させるが、仲間の動物たちの機転でドリトルは脱出に成功、その間にスタビンズはリリーの航海日誌を盗むことに成功していた。

 船に戻ろうとしたドリトルたちだったが、マッドフライに待ち伏せされ、航海日誌を奪われた挙句、船も破壊されてしまう。落ち込むドリトルの前にラソーリが現れドリトルを殺そうとするが、リリーの思いを受け、ドリトルを許し、船も与える。

 航海日誌は奪われたが、マッドフライがそれを元に果実を取りに行くと考えた一行はマッドフライの後を追う。そしてエデンの樹がある島へ到着。しかし樹を守っていたのはドラゴンだった。ドリトルはドラゴンが病気であることを見抜き、治療をする。それに感謝したドラゴンは果実をドリトルに渡す。

 ドリトルは死の寸前の女王の前に現れ果実で女王を治療する。そしてバッジリー卿たちが女王の暗殺を目論んでいたことを暴露する。

 

 金曜ロードショーで放映していたので思わず観てしまった。冒頭、ドリトルのことを紹介するアニメが流れるが、もともと原作を読んだことがないので、このアニメの部分が原作で、本編は原作のその後を描く、最近よくあるパターンの映画かと思っていた。しかしどうやらアニメ部分も含め、原作の設定〜動物と会話できる主人公〜だけを使った完全オリジナルな話だったようだ。

 そのストーリーは至極単純で毒を飲まされた女王を救うため、ドリトルが仲間の動物たちと冒険をし、なんでも治す果実を手に入れ女王を治しメデタシめでたし、といういかにも童話っぽい展開。いくつかのピンチを迎えるが、動物たちと話ができる特徴を使いそれを乗り越えて行くというもの。

 というかそれだけ(笑 動物たちのユーモラスなキャラクターは面白かったが、それが活かされているかというとそんなシーンは全くない。なんなら、仲間の動物たちがちょっと癖のある人間であっても成立してしまう話になってしまっている。

 主人公ロバートダウニーJrをはじめ、動物の吹き替えも有名な俳優さんたちがしているのがウリだったようで、金ローでも日本の豪華声優陣が吹き替えを担当しているのを宣伝文句にしていたようだ。

 でもお話がこれじゃぁなぁ。久しぶりに観たガッカリ映画(笑