ペギー・スーの結婚

●723 ペギー・スーの結婚 1986

 ペギースーは夫チャーリーと別居中で離婚も考えている。高校の同窓会パーティに娘と参加したペギーは昔の友人たちと再会し喜ぶ。リチャードは社会に出て成功しており、憧れだったマイケルは不参加だった。

 パーティではキング&クイーンが発表され、キングはリチャードが、クイーンには昔のようなドレスを着て参加いたペギーが選ばれる。ステージに出て表彰されることになるが、ペギーは興奮したためか気絶してしまう。

 

 気が付いたペギーは25年前の高校にいた。献血をして気を失ったと言われて、友人に送られ自宅へ帰る。若い母親に再会して喜ぶペギー。不仲だった妹とも和解。しかし状況がよくわからず、家にあった酒を飲んで、新車を買って帰ってきた父親にそのことを叱られてしまう。

 翌日、ボーイフレンドのチャーリーに迎えにきてもらい学校へ。チャーリーからは高校卒業後一旦別れようと言われており、ペギーはだったら今すぐ別れましょうと話す。ペギーは秀才だったリチャードに声をかけ、タイムトラベルの実現の可能性について尋ねる。彼はそれを否定しなかった。自分が死んだのだと思っていたペギーはリチャードにタイムトラベルしたことを告白する。

 家に帰ったペギーは祖母からの電話で動揺する。祖母は現代ではすでに亡くなっていたためだった。夜、友人のパーティに参加するためにチャーリーが迎えにくる。そこで歌手志望のチャーリーが歌う姿を見てペギーは彼に惚れ直す。帰りの車の中でペギーはチャーリーに体を求めてしまう。しかし先週と言っていることが真逆だとチャーリーは怒ってしまう。家に帰りたくないペギーは街をさまよい、マイケルと出会う。彼が授業で老人と海を題材に教師に話した内容に惹かれていたペギーは彼と話をし、彼のバイクでデートをし関係を持ってしまうが、二人でいる所を友人に見られていた。

 翌日夜、話を聞いたチャーリーがペギーの家に忍び込んできてマイケルとのことを尋ねる。正直に答えたペギーにチャーリーは怒るが、ペギーは現在のことを念頭に別れた方が良いと話すとチャーリーは去ってしまう。

 卒業を5週間後に控えたある日、ペギーはマイケルとクラブへ。そこで卒業したら一緒に街を出て結婚しようと言われるが断る。その店でチャーリーの歌声が聞こえる。彼はそこでR&Bを歌っていた。ペギーたちは店を去る。チャーリーはエージェントと会い、歌手としての契約はしないと言われてしまう。

 翌日ペギーはチャーリーに会いに行き、彼のために書いた歌を渡す。学校でリチャードと会い、元の世界に戻るからと別れを告げる。ペギーは祖父母の家へ行くことに。そしてタイムトラベルしたことを告白する。祖母は誇りにできる大切なものを選び取るようにペギーに話す。祖父は自分が参加する秘密の会へペギーを連れて行くことに。その会に主催者はタイムトラベル経験者だった。会でペギーを元の世界へ返す儀式が行われペギーはいなくなる。祖父を初め参加者は喜ぶが、実はチャーリーが儀式に忍び込みペギーを連れ出したのだった。

 チャーリーは歌をやめることを父親に話し、父の店を手伝い収入を得ることになったと話し、改めて結婚を申し込む。ペギーは2回もチャーリーと結婚するなんてと断ろうとするが、彼がプレゼントとしてロケットを渡す。中を開いたペギーはそこに自分の2人の子供の写真を見たが、チャーリーはそれは自分とペギーの子供時代の写真だと話す。それを知ったペギーはチャーリーを愛していることに気づき彼と結ばれる。

 

 ペギーは病院で意識を取り戻す。そこは元の世界であり、同窓会パーティで意識を失った彼女は病院へ運ばれたのだった。そこにいたのはチャーリー。彼は浮気を謝罪する。ペギーは不思議な夢を見ていたと話し、日曜の夕食にチャーリーを誘う。

 

 

 タイトルも内容も何も知らずに観た一本。

 そのため、開始15分で過去へタイムスリップした時には驚いた。しかもそのまま主人公が過去の生活を楽しむ展開。高校生時代に戻る、というのはちょっと楽しいかも(笑 と思わせてくれるが、主人公には高校時代から付き合っていた恋人が今の夫であり、その夫と離婚を考えている、という設定がついてくる。あぁこれがこの映画のテーマなんだなぁと気づけば、結末は見えたようなもの。

 

 高校時代を楽しむ主人公を見ていて、「バックトゥザ・フューチャー」を思い出した。ひょっとするとこの映画が、「バックトゥ」のヒントになったのかも、とまで思ったが、鑑賞後に調べたら、この映画の方が「バックトゥ」からヒントを得たのね(笑 しかも本作はあのコッポラの作品だと知って二度驚かされた。あちらは何から何まで完全な仕上がりの娯楽大作だったのに対し、本作は人生をもう一度やり直せたら、ということに重きを置いたんだろうなぁ。高校卒業後25年の経験を持ってあの時代に帰れたら、そりゃ楽しいでしょうよ(笑 それをそのまま作品にしたような一本。

 

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