アウトブレイク

●417 アウトブレイク 1995

 1967年、ザイールの村で出血熱が発生、内戦をしていた兵士たちが感染する。アメリカ陸軍が調査に入るが、感染者の血液を採取した後、村ごと爆撃して壊滅させる。

 そして現在。またもザイールで出血熱が発生、アメリカの陸軍感染症医学研究所のサムが上官ビリーの命令で現地へ。サムは現地で採取した血液から原因となるウイルスを発見、上官に警戒警報の発令を要請するが、却下される。サムは離婚したばかりの妻ロビーがアメリカ疾病予防管理センターCDCに勤めているため、そちらにも警戒警報の発令を要請するが、こちらも却下される。

 アフリカから1匹の猿がジンボの手によって密輸入される。彼は検疫も受けずに猿をカルフォルニアシーダークリークのペットショップへ持ち込むが、売り込みに失敗、困ったジンボは猿を森へ逃してしまう。

 猿と接触したジンボとペットショップのオーナーが出血熱を発症、オーナーの血液を検査していた技師も事故で血を浴びてしまう。技師が映画を見に行ったことにより、シーダークリークの街でアウトブレイクが始まる。

 陸軍は1967年の際に持ち帰った血液から細菌兵器と血清を作成していた。ビリーは上官マクリントックから、今回の件からサムが細菌兵器のことを勘付かないように、ビリーにサムを捜査から外すよう指示する。しかしサムは命令を無視してシーダークリークへ向かう。

 ビリーも街の現状を知り、血清E-1101の使用を始めるが、ウイルスは変異をしており効かなかった。研究室内での作業中、サムのチームの仲間ケイシーが感染してしまい、彼の採決を行おうとしたロビーも感染してしまう。元妻ロビーを助けたいサムは感染源の調査を続けようとするが、マクリントックは彼を逮捕しようとする。

 サムはチームの仲間ソルトとともにヘリで街から逃げ、ジンボが密輸入した船を発見、猿が感染源であることを突き止め、TV局に乗り込み猿の行方を捜していると放送する。猿を見かけた家庭から連絡がありサムは猿を確保する。シーダークリークへ戻ろうとするが、マクリントックがそれを妨害する。なんとか妨害を免れシーダークリークへ着いたサムは猿から血清を作り、ロビーを助ける。

 マクリントックは大統領命令としてシーダークリークへの攻撃を指示、それを知ったサムはヘリに乗り街への攻撃を中止するように爆撃機の操縦手に連絡、攻撃は阻止される。

 

 

 コロナ禍の今だから観るべきかと思い鑑賞。前半モターバウイルスがアウトブレイクしていく様子は、まさに中国で発生したコロナを見ているようで不気味だった。

 しかし後半になると、ウイルスとの戦いというよりは、軍での上官との戦いになってしまい、アレレ?という感じだった。ヘリでの攻防戦は必要だった?というかあの上官マクリントックのサムへの執念は異常にしか思えない。ただ、先日観た「クリムゾン・タイド」でのジーン・ハックマンの取った態度と似ているので、この頃の軍の上官の描き方の定番だったのかも(この映画も「クリムゾン・タイド」も1995年)。

 後半の一気の展開はご都合主義の部分も多く、あまりリアルさを感じられなかったが、ウイルスの怖さを知るという意味では良い映画だったかも。