ニュー・シネマ・パラダイス【インターナショナル版】

●429 ニュー・シネマ・パラダイス【インターナショナル版】 1988

 サルバトーレは故郷の母親からアルフレードが亡くなったと連絡を受ける。彼は子どもの頃を思い出す。

 サルバトーレはトトと呼ばれ、教会の手伝いをしていたが、一番好きだったのは映画と映画館の映写室だった。映画技師のアルフレードはトトを可愛がった。ある時アルフレードがあげたフィルムの切れ端が原因でトトの家ではボヤを出してしまう。トトの母親はアルフレードにトトを映画館に入れないでと話す。アルフレードは母親との約束を守るが、トトはなんとかして映写室に入り込む。アルフレードはトトに映画技師の仕事を教え始める。

 ある日映画の上映中にフィルムが燃え出しアルフレードは大怪我を負う。トトの機転でなんとか命は取り留めたものの失明してしまう。

 青年になったトトは美少女エレナと出会う。しかしエレナは両親とともに引越しをすることになり、トトも徴兵されてしまい二人は別れることに。

 除隊後故郷にもどったトトにアルフレードは故郷から出ろと勧める。その言葉通りトトは故郷を離れローマへ。

 そしてアルフレードの訃報を聞いたサルバトーレは30年ぶりに故郷を訪れる。アルフレードの葬儀に出て、懐かしい映画館が壊されるのを目にする。アルフレードの妻が彼からの贈り物だと言ってサルバトーレにフィルムを渡す。ローマに帰ったサルバトーレはそのフィルムを鑑賞する。それは昔検閲で切られたラブシーンばかりを集めたフィルムだった。

 

 何度か観ているがストーリーそのものはあまり記憶に残らず、あのテーマ曲だけが印象に残る。今回久しぶりに観てみたがやはりストーリーは覚えていなかった。こんな話だったっけ?という感じ。

 それでもラスト、サルバトーレが故郷に戻った後の展開は感動した。この歳になると同じ映画でも別の印象を持つのかもしれない。30年ぶりに故郷へ戻ったサルバトーレは、今こそアルフレードの言葉の意味を理解したのではないか。何もない故郷を出て行けと言った彼の言葉。何か先日観た「グッド・ウィル・ハンティング」の親友の言葉を思い出す、ちょっと状況は異なるけど。

 長尺版もあり、そちらだと美少女エレナとの恋がもっと描かれているようだが、今回観た「インターナショナル版」でも十分堪能できた。この映画はやはりあのテーマ曲が聞ければ良いのかも(笑