ニック・オブ・タイム

●551 ニック・オブ・タイム 1995

 ワトソンは娘を連れて駅に到着する。その駅では、男女コンビが到着した大勢の客の中から人を探しており、ワトソン親子に目をつける。

 男女はワトソンに声をかけ、警官を装い親子を駅から連れ出し、バンに乗せる。そこで男性は本当の狙いを話す。午後1時30分までにターゲットを射殺しなければ、お前の娘の命はナイト脅す。女性は娘を拉致していた。ワトソンは男性から拳銃とターゲットに関する資料を渡される。ターゲットは版が止まっている向かいのビルにいるとのこと。時刻は12時を回ったところだった。

 ワトソンは助けを求めようとするが、男性が常にワトソンを監視しており、女性がバンに残り娘を監視していた。仕方なくワトソンはビルへ向かう。資料を見たワトソンはターゲットが選挙中のグラント知事であることを知る。資料にはビルの中での知事のスケジュールが示されていた。

 ビルに入った後もワトソンは助けを求めようとするが、ことごとく男性に邪魔をされる。屋上に知事がいるタイミングでワトソンも屋上へ。屋上にいた警備の人間にも助けを求めるが、警護の責任者も男性の仲間であることが判明する。そこでワトソンは知事の秘書に声をかけ、助けを求めることに成功する。秘書は知事の夫に説明をしに行くが、知事の夫も暗殺の仲間であり、秘書は殺害されてしまう。

 ワトソンは知事の最後の演説会場へ向かうが、まだ時間があったため、靴磨きの店を訪ねる。それ以前の段階で靴磨きの男に助けを求めていたためだった。靴磨きの男はワトソンの様子を見て、話が本当であることに気づき、ワトソンに協力をすることに。

 靴磨きの協力で、ワトソンは知事本人に接触することに成功。知事に事情を説明するが、知事は半信半疑だった。ワトソンは周りの人間が知事を狙っている仲間であることを証明するために、演説を休みたいと言って欲しいと頼み、部屋から逃げる。知事は夫に体の調子が悪いので演説を休みたいと話すが、夫はそれに反対する。仕方なく、知事は演説会場へ。ワトソンも会場へ入る。知事が登場し会場内を歩いて行く中、ワトソンは拳銃を取り出し、知事を狙う男性へ向けて拳銃を発射する。それを合図にしたように知事が狙われるが、SPたちが知事を守る。ワトソンは外へ逃げる。倒れていた知事が死んだと思った夫は狙われた理由を話しかけるが、知事は生きており、ワトソンの言葉が本当であったことを知る。

 娘が囚われているバンに向かったワトソンは男性を射殺、女性も靴磨きの機転で娘野の殺害を妨害され、さらに彼が女性を倒す。ワトソンは無事娘を助け出すことに成功する。

 

 90分の映画ながら、見ごたえは十分。ネットで書かれているように、確かにツッコミどころも多い映画だが、実際に娘を拉致され、周りの人間に助けを求めても、周りが信用できない人間で固められていたら…。しかも主人に残された映画内の時間と映画の残り時間がほぼ同じで推移して行くのもなかなか良かった。「真昼の決闘」と同じような感覚か。

 靴磨きの男の協力を得てからの流れるような展開はちょっとご都合主義と言わざるを得ないが仕方なしだろう。絶望的な状況がラストで全てひっくり返る演説会場のシーンは見事。娘を救うための靴磨きのおっさんの活躍もカッコ良い。義足であることの伏線が活きているのも良かった。

 しかしこんな映画があるから、首相の殺害に関しても未だに陰謀説がネットで囁かれるのかもね。怖い、怖い。