王様と私

●041 王様と私 1956

 1862年シャム王国が舞台。イギリスからバンコクへ女性が息子を連れて王の子供の教育係となるためやってくる。子供の数があまりに多く驚く彼女だったが、教育係を無事行って行く。後半、イギリスの統治を恐れ、どうしたら良いかわからない王に彼女が助言を行い宴が開かれることとなる。宴の後、ビルマから贈られた女性が逃げ出すが、捕まり王の元へ運ばれてくる。罰を与えようとする王に反対する彼女。宮室内でのやり方に我慢ができなくなった彼女は国を出て行くことを決意するが…

 ユルブリンナー扮する王が道化的で面白い、というかコメディミュージカルだと思う。shall we danceがこの映画で使われているのは知らなかった。昔一度見た記憶があり、全く違う結末だと思って見ていたので、ラストには驚いた。てかあの映画はどの映画だったんだろう?

 

ワーキング・ガール

●040 ワーキング・ガール 1988

 

 主人公テスは証券会社に勤めているが、上司と合わず職場異動を繰り返す。女上司(シガニーウィーバー)のいる部署へ異動し、やっと認められるようになる。しかしその上司がケガをし、代理で連絡をこなす。その間に自分が提案したアイデアを乗っ取られていることに気づく。運悪く彼の浮気も発覚し、投げやりになったテスは上司の代役でパーティに出席する。その場で男(ハリソンフォード)と知り合うこととなる。酔っていたテスは男の家で一泊するが、記憶を失っていたテスは急いで逃げ出す。しかし翌日上司のふりをして会ったのはまさにハリソンだった。

 そのまま上司のふりをして元々自分のアイデアだった買収の話をハリソンとともに進める。しかし上司が退院することとなる。テスは買収先の社長の娘の結婚パーティにハリソンとともに潜入する。招かれていない二人は苦労するがテスは社長とコンタクトを取ることに成功。買収もうまくいくことに。この件の成功でテスはハリソンと仲良くなる。ベッドの上でハリソンから、付き合っている彼女と別れるつもりだと告げられたが、その彼女とはテスの上司だった。

 買収の最終段階の会議の場で契約が成立するが、その場に上司が登場、テスが贋物であり自分のアイデアを盗んだと告げ、テスは退場することとなる。

 落ち込むテス、友人の結婚式で元彼と出会うが浮気相手と一緒だった。会社はクビとなる。荷物を抱えてエレベータで1階まで行くと…

 

 女性たちのファッションやオフィスの感じがまさにこの時代のもの。最後の大逆転劇、立場の低い女性の大躍進もこの時代の夢だったんだろうなぁ。

 

無宿

●039 無宿 1974

 勝新高倉健が共演した映画。アランドロンの映画をモチーフにしているそう。

 刑務所から出所した二人。健さんは兄貴分の女房を探すが、女郎として既に死んでいた。そ子で健さんに足抜けがしたいと助けを求めた女をたまたま遊びに来ていた勝新と助け出す。健さんと女は兄貴分の墓参りをしたのち、列車に乗り、他の街へ。

 祭りに出くわし人混みに紛れる中で健さんは女とはぐれてしまう。が今度は勝新の子分(山城新伍)と女が出会い、勝新と女が一緒に旅をすることに。二人は健さんを探すために健さんの兄貴分の仇の名前を語り、健さんがその宿を訪れる。が騙されたことを知った健さんは翌朝再び姿を消す。一方勝新と女は女郎屋に捕まる。が勝新の活躍でなんとか逃げる。健さんは兄貴分の仇を見つけるが、勝新が仇に逃げるよう勧める。勝新健さん仲間にしたいためムショに入るようにはしたくなかった。しかし健さんは仇をとりまた姿を消す。

 後半は勝新の宝探しの旅。海を見たいという女を連れて海に沈む財宝を探す。船を直し自ら潜水夫となって海に潜るが女が非力なこともありうまくいかない。そんな中、なぜか健さんが現れる。健さんは元潜水夫ということで探索に力を貸すことに。

 やっとそれらしきものが見つかった時、一台の車が現れる。危険を感じた勝新健さんを置き車に近づくが…。悲しいラストが待っている。

 

 着流しの健さん、カンカン帽の勝新、不思議な女との3人旅、大衆演劇、祭りの風景、大昔の潜水服、海での宝探し。勝新が撮りたかったものなのか。子供みたいな感じもするが、この時二人とも既に40歳前半。もう少し若い二人がやるべき映画ではないか。

 

鬼平犯科帳 第2シリーズ #02 むかしの女

 第2シリーズ #02 むかしの女

https://www.fujitv.co.jp/onihei/photo/s2-2.jpg

 山田五十鈴がゲスト。鬼平の昔なじみという設定。飲み屋先であった二人が会話するシーンでは同心酒井(この話から篠田三郎から柴俊夫に変更)が昔の鬼平のことを語ったおろく(山田)の話が本当かと驚く。鬼平はおろくに財布を渡しその場を離れる。

 おろくと一緒にいたおもんはおろくが鬼平からお金をもらったことから、他の昔なじみの所に顔を出せばお金になるとおろくを誘い、実際に大店に行きまんまとお金をせしめることに成功する。

 一方町では雷神党を名乗る浪人たちが騒ぎを起こしていた。この男たちがおろくの成功話を聞きつけ、大店に脅しをかけ大金を手にする。

 雷神党を追っていた鬼平たちだが手がかりがなくなったため、鬼平はおろくに雷神党の探索を依頼する。おろくは町で探りを入れるが雷神党に見つかってしまう。おろくは本当のことを話したため、一味は仕事を急ぐ。大店におろくのものということで首を持参し更なる脅しをかける。鬼平たちは密偵の話から一味の住処に踏み込む。

 ラストも含め山田五十鈴ありきの話。

ジョイ・ラック・クラブ

●038 ジョイ・ラック・クラブ 1993

 中国からアメリカへ移り住んだ4人の女性とその娘たちの話。うち1人が亡くなった後から話がスタートする。亡くなった女性には中国に置いて来た双子がおり、その双子が見つかったため、娘が会いに行くこととなる。その彼女の壮行会が開かれる。

 貧しく古い中国を生きた母たち。3人の若い頃の悲惨な時期が描かれる。母親たちの母の姿も描かれる。一方で娘たちが抱えている問題も描かれ、それに対し母親たちがアドバイスを送る。最後に亡くなった女性の娘の話となり、中国出発前に父親から母の昔話と娘への思いが告げられる。

 4組の母と娘の物語が語られるが、どの話もグッとくるものばかり。思いがけず良い作品に巡り会えた。

 

スパイダーマン ホームカミング

●037 スパイダーマン ホームカミング

 金曜ロードショーでやっていたのを見る。いわゆるアベンジャーズもの。あまり詳しくないが、見ていて楽しかった。昼間TVでやっていたスパイダーマン2を少し見ていたので、俳優の違いや話の違いには少し驚いた。

 ドクターストレンジと同じだが、特に難しいことを考えず見れるのが良い。ギャグ満載、少年の恋愛、相棒ができる過程など見所は多い。スパイダーマンアベンジャーズに入りたいというのが話の本線だが、そんなこともどうでも良いかと思える。

 まさに娯楽作品。人気があるのもわかる。

影の軍隊

●036 影の軍隊 1969

 第二次世界大戦下でのフランスレジスタンスの話。ドンパチがあるわけではなく、ストーリーは静かに進む。レジスタンスのリアルな状況が描かれる。脱走時の床屋の対応、裏切り者への処刑、ブツを持った男が駅で検閲を逃れる方法など。

 後半、仲間の一人がドイツに拉致され、救出に動き出すが仲間の状態が悪く失敗。その後主人公も捕まることに。刑務所では最後の時が迫り、射殺の場へ駆り出される。が最後の最後で仲間が助けに入り、主人公は助かる。隠れ家で1ヶ月を過ごす彼の元にボスが来る。そして自分を救ってくれた女の仲間が捕まったこと、娘を人質に取られ仲間を売ったことを告げ、判断を聞かれる。仲間の反対をよそに主人公は彼女の処刑を進言、実行することになる。

 映画はラストで字幕により仲間たちの最期が記される。

 レジスタンスのリアル、戦時下の街のリアルが描かれ地味にスゴイ。