●203 テキサスの五人の仲間 1965
男が葬儀用馬車で駆けている。男はトロップ。テキサス第一の金持ち葬儀屋。馬車はアプソープ裁判所前で止まる。中からオットー・ハバーショウが出て来て馬車に乗り込む。次に一軒家の前で止ま理、合図の銃を撃つ。中からヘンリー・ドラモンドが出て来て馬車に乗り込む。
街では男たちが「来たぞ」と騒ぎ出す。牛仲買人であり金貸のジェシー・ビュフォードがホテルへ向かう。トロップの馬車はホテルで止まり、ビューフォードを入れた4人はホテルの奥のポーカーテーブルの部屋へ入る。中にはウィルコックスが待っていた。
ホテルの酒場の男たちはポーカー勝負の行方が気になる。部屋から出て来たホテルの従業員サムに皆は勝負の行方を尋ねるが、、サムは答えない。ホテルに馬車で駆けつけた医者のドクがサムに話を聞く。サムはドラモンドが勝っていると話す。ドクは去年もそうだったと話す。
翌朝ホテルに幼い子供ジャッキー連れた夫婦メレディス、メアリーが宿を取りにやって来る。受付をしている時に、ポーカー部屋からウィルコックスが出て来て、3000ドルをチップに変える。それを見ているメレディス。彼はサムに部屋のことを聞く。中では年に1回のポーカー勝負が行われていて、テキサスの金持ち5人が集まっていると聞く。メレディスは中を見れないかとサムに聞く。すると部屋からハバーショウが出てくる。彼はメアリーを見る。
夫婦は馬車の故障を鍛冶屋で直すために逗留していた。メレディスは鍛冶屋にはメアリーとジャッキーで行って、その間だけポーカーを見学していたいと話す。メアリーは断るが、結局許してしまう。ただしジャッキーを置いていく。
メレディスは見学を許され、ジャッキーと部屋に入る。5人はメレディスに色々と話しかけ、メレディスも5人のことを聞く。トロップは独身、メレディスはテキサスのサンアントニオに小さな農場をかうつもり。ドラモンドはこの勝負のために娘の結婚式を抜け出て来ていた。ビューフォードは法外な利子を取る金貸。
そんな中、勝負はハバーショウがドラモンドにフルハウスで勝つ。ドラモンドが2のスリーカードで300ドル賭けたのを見たメレディスは参加したいと話すが、参加料1000ドルだと言われる。メレディスは1000ドルはあると話し、ジャッキーが止めるが、部屋に金を取りに行き、1000ドルをチップに変え、参加する。
その頃、鍛冶屋ではメアリーが直してもらっているが、時間がかかると言われる。
メレディスが親の番となる。彼はノーチェンジで勝負する。ドラモンドが400ドルで勝負、メレディスは賭金が足りず部屋へ金を取りに行き3000ドルを持ってくる。さらに200ドルレイズするが、ハバーショウがさらに300ドルレイズ。そこへメアリーが鍛冶屋から戻って来る。さらに賭金が上がり、メレディスはまた賭金不足になる。メアリーが部屋に入ってきて、メレディスをなじる。夫婦は言い合いになるが、その際メレディスが倒れドクが呼ばれる。部屋から薬も持って来る。
メレディスの治療が始まるが、ドラモンドが騒ぎ出す。彼は結婚式を抜け出て来ているのだから、勝負を早くしたいと言い出す。ハバーショウは自分も裁判の最終弁論の直前だったと言い、ここは人間らしくメレディスを待とうと話す。メレディスが意識を取り戻し、メアリーに代わりに勝負を、と話す。メアリーは夫の代わりに勝負に挑もうとするが、ポーカーのルールを知らなかった。メレディスはドクの家に運ばれていく。5人は呆れるが、ハバーショウがポーカー勝負の状況について説明する。つまり5人が3500ドルを賭けているが、メレディスは500ドル足りない、しかもこの後もまだ掛け金は上がる、と。
メアリーは借用書ではダメか、銀行は街にあるかと言い出し、銀行へ行こうとする。ウィルコックスがカードを持って出るのはだめだと話すが、メアリーは受け入れない。するとハバーショウがメアリーと一緒に誰かが銀行へ行けば良いのではないか、と言うが、結局一人をのぞいて全員で銀行へ行くことに。
銀行でメアリーは責任者バリンジャーへの取次を頼み、正直に事情を説明する。バリンジャーに担保を要求されたメアリーはカードを見せる。バリンジャーは怒り出し、皆を追い出す。皆ホテルへ帰り、部屋へ戻る。一人部屋に残っていたビュフォードがどうなったか聞く。他の男たちが答え、皆で笑い出す。そこへバリンジャーがやって来る。私は確実な担保なしには金を課さないと話し、もう一度カードを見て、これほど確実な担保を見たことがないと話し、チップを大量に用意させる。そしてさらに5000ドルをレイズする。バリンジャーはメアリーに利息は通常の7％でなく、6％で良いと言う。
掛け金があまりに高額になったこととバリンジャーが保障したことで、皆勝負を降り、メアリーの勝ちになる。手を見せて欲しいとビュフォードが言うが責任者は手を叩き止める。ウィルコックスがルールでは見せる必要はないと話し、彼は家に帰る。
バリンジャーは貸し付けた5500ドルと330ドルの利息をその場でもらうことに。メアリーたちは換金して帰る。トロップはメアリーにご一緒できて光栄だと話し、何も言うなと言い残し帰る。メアリーとジャッキーと責任者はドクの家へ馬車で向かう。残った3人はそれを見送る。ビューフォードは残りの二人にできた女を知っているかと尋ねる。
ドラモンドは家に帰る。娘である花嫁が泣いているが、花婿を呼び部屋へ行く。そこで花婿に財産目当てだろう、広大な土地と自分の人生を引き換える価値はない、と話し、花婿がそれを認めると窓から逃げろ、世界が君を待っている、見聞を広め機会を待て、できた女を探せと話す。
そして…。
メアリー、バリンジャー、ドク、ジャッキー、メレディスが部屋に揃っていた。ジャッキーが金を数えて、メレディスが皆に渡す。メアリーとメレディス、ジャッキーは本当の家族ではなかったのだ。それぞれ分け前をもらい満足して部屋を出ていく。部屋に残ったメアリーとバリンジャー。バリンジャーはこれで復讐を果たした、16年前不動産取引で奴らに騙し取られた金を奪い返したと話す。
メアリーは金をどう使うのかとバリンジャーに聞かれ、ポーカーよ、と答え階下のポーカー場へ出向く。バリンジャーはもうポーカーは止めると言ったじゃないか、とわめきながら彼女の後を追うのだった。
タイトルも知らなかったが、見事なコンゲームの映画だった。原題がA BIG HAND FOR THE LITTLE LADY（幼いレディに拍手喝采を、かな？）だったので、メアリーがポーカー勝負するのかなぁと思って見ていて、その通りになったので、銀行のくだりで、あぁなるほどと思ったが、さらなる大どんでん返しがあるとは！ポーカー勝負がついたあと、まだ続くようなので、冗長だなと思いきや…
「スティング」の10年ほど前に、こんな映画があったなんて。しかも主役はヘンリーフォンダ。アメリカの正義みたいな顔して、この人やるなぁ。そういえば「大脱獄」でも悪い役をやっていてビックリした記憶が。お見事。
